episode 32 At night ページ32
※ﾕﾝｷﾞside
俺が夕飯を作るという言葉に飛び跳ねるように喜んでくれたヌナ。
ﾕﾝｷﾞ「ヌナは座って待ってて」、
キッチンを借りて早速食材を広げる。
レシピは事前に頭に入ってるから効率よく進めていく。
カスミ「包丁と火傷には気をつけてね、、何か手伝う事があったら言ってね＾＾」
ヌナがBGMとして洋楽をかけてくれる。
俺も好きな耳馴染みのある曲、、、
ヌナとは好きな音楽も、好きなファッションも同じものが多い。
鼻歌を歌いながらリビングに目をやると、ラフな部屋着に着替えて仕事の書類らしきものと睨めっこしてるカスミヌナ。
下は黒いスキニーみたいなボトムに白のボックスTシャツ。
Tシャツから覗く白い腕にドキッとしてしまった。
IHのスイッチを付けて鍋が温まるのを待ってると、部屋の隅に置いてあるギターが目についた。
ﾕﾝｷﾞ「、ヌナギター弾けるの？」
カスミ「あー、学生時代に友達とバンドやってたの^ ^ 今もたまに弾くくらいだよ、上手じゃないけど。笑」
何か弾いてよ、と無茶振りをすると
アーティストユンギの前で恥ずかしいと苦笑いを浮かべながらもギターを抱えるヌナ。
♪〜
心地よいアルペジオ。結構上手いじゃんヌナ。
ヌナの新しい発見が沢山あって嬉しい。
あっという間に料理完成。
自分の手際の良さに我ながら満足する。笑
ﾕﾝｷﾞ「ヌナ出来たよ、」
テーブルに料理を運ぶと、えーっ！って見事なリアクションのヌナ。
今日の為に、初めて日本の料理を作った。
特にこの肉じゃがという料理は母の味の代表格として有名らしい。
あとは卵焼きに味噌汁、俺の母親お手製のキムチも用意した。
カスミ「ユンギ天才！とっても美味しい！！凄いなぁ、、、ただでさえ料理作ってくれて感動なのに、日本の料理食べられるなんて、、、」
渡韓後、全く日本に帰っていないらしいヌナの心が少しでも休まればと俺なりに考えたサプライズは予想以上に成功だったようだ。
美味しそうに食べてくれるヌナに癒されながら、穏やかな時間を噛み締める。
食器を洗おうとキッチンに運ぶと、
「洗い物は私がするよ＾＾ ゆっくりしてて、」
俺はヌナのこういうところが本当に好きだ。
男にしてもらって当たり前みたいな人もいるらしいけど、彼女はそんなタイプじゃない。
ヌナが食後に入れてくれたハーブティーを飲みながら時計を見ると22時を過ぎた頃だった。
ソファの隣に座ってるヌナの肩に頭をくっつける。
「、、、今日帰りたくない、」
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作者名：Apple | 作成日時：2022年1月3日 20時
