episode 11 解ける心 ページ11
※ ﾕﾝｷﾞside
叔母さんが言ってた、絶対いつか本当の俺をみてくれる人が現れるって＿＿＿＿、
彼女を初めて見た印象、背が少し低くて色が俺にも負けないくらい白くて一重だけど大きな目、ハキハキして凛とした雰囲気とか、結構タイプかもって。自立した女性は好きだ、依存される方が嫌いだ。
俺はどちらかと言うと人をすぐ信用しない。
アイドルとしてデビューしてから、事務所のスタッフ、ヘアメイクやスタイリスト、猫撫で声で話しかけてくる女にほとほと呆れていた。吐き気がするほど。
だから信用できない奴に髪を触られるのが嫌だった。
叔母さんは美容師だし、色々わかっててくれるから安心だ。
でもどんどん俺たちは忙しくなってきて、叔母さんの手をこれ以上煩わすのも申し訳なかった。
そんな時に、彼女との縁ができた。
本当に人生何があるかわからない。
始め珍しく俺も緊張してしまって、ぶっきらぼうな返事をしてしまったが、意外なところで打ち解けることができた。
叔母さん、ありがとう。
彼女も音楽が好きらしい。
特に洋楽が好きらしく、ヒップホップも共通のアーティストが好きな事がわかった。
好きな食べ物はサムギョプサル、最近美味しいお店を見つけたらしい。どこだろう、、、
嫌いなものはないらしい。
２月生まれだと聞いて、ホソクと一緒だなーなんて。
星座が同じって聞いて、マスク越しに口角が上がってしまった。
無理に連絡先聞いてしまったけど、、、嫌じゃなかったかな、
内緒だけど、彼女が勤めるサロンの前を車で通りかかった事がある。鏡越しの真剣な眼差しの彼女がとても綺麗だった。
そんな彼女が＿＿＿、
今は鏡越しに俺だけを見ている。
ハサミ捌きが見事で手際がよくて、
「すごいな、、、」なんて圧倒された。
うちのヘアメイクとレベルが違う。
おかしいな、俺。
他人に興味を示さないのに、彼女の事が気になってしょうがない。
カスミ「ユンギさーん、、？終わりましたよ^ ^ 仕上がりいかがですか？」
「ありがとう。凄い良い、、、気に入った。また頼むよ」
カスミ「喜んでもらえて嬉しいです！美容師冥利につきます♪」
ニコッて笑う彼女を見て、俺もつい頬が緩む。
「あ、ちゃんとユンギって呼んでよ。ヌナ」
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作者名：Apple | 作成日時：2022年1月3日 20時
