melt pure (ページ33)

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昨日、Aから明日、会って話したいと言われた

正直、すごく怖かった

どんな話なんだろう、

喜ぶような話？

それとも、

そんな事を考えながら

待ち合わせの場所のカフェに向かった

約束の時間より少し早く来たつもりだったけど
もう既にお店の前にAが立っていた

「ごめん俺時間、間違えた？」

『ううん、私が早く着きすぎただけだから笑』

「全然、こちらこそ待たせちゃってごめん、とりあえず中入ろっか」

そう言って2人向かい合って
カフェの1番端の席に座る

お互い飲み物を頼んだ

俺はブラックコーヒーでAはココア

『海斗、急にごめんね』

いつもより少し寂しそうなトーンで話すA

「いいよ、なんも予定なかったし」

そう答えて、

コーヒーを飲んだ。

『あのね、それで、話なんだけど。』

「うん、？」

『私、元太とまた戻ることにした。』

今日、Aの顔を見た時からそんな気はしていた

いつもよりテンションも低かったし、

俺に申し訳ないって気持ちがあるからなんだろうなと思った。

「そっか、よかった！」

そう言ってコーヒーを飲むけど、
最初のひとくちより苦く感じた。

『海斗がいつも元気づけてくれたり、励ましてくれて一緒に遊んだりしてすごい楽しかった、ありがとうね』

何故か泣きそうな顔でそんなこと言うAを見て

俺は、よかったね、なんて言葉とは裏腹に
離したくないと思ったし、このまま諦めるのは違う、そう思った。

「こちらこそ。もしもまた辛くなって、苦しくなったら俺はいつでも待ってるから。俺の事頼っていいからさ。」

俺がそう言うとAは静かに涙を流してた

『なんでそんな優しいの、』

とAが言う

「好きな人がそんな悲しい顔してたら、どう頑張ったって優しくしちゃうでしょ、」

俺は自分の口から出た言葉で
やっぱりAを諦めることが出来ないと確信した。