melt pure (ページ13)

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高校時代、付き合ってた女の子がいた

すごく優しくて笑顔が可愛い子だった

入学してすぐに近寄ってくる女子はいたけど
みんな俺の前でだけいい子ぶってるだけの女ばっかりで

俺も俺で愛想振りまくだけ振りまいて
テキトーに過ごしてた

ある日の部活中にボールが遠くに飛んじゃって
1年の俺が取りに行かされた

｢またこんなに…｣

そう言いながら1人で学校の花壇を手入れする女の子がいた

1人で手やスカートを泥だらけにしながら
近頃続いてた台風の影響で荒れてしまった花壇を必死で手入れしていた

そういえばこの子同じクラスだな…

明るくて良い子だなとは思っていたけど
他の女子みたいに俺に媚びるわけでもなく

いつも笑顔で周りに気を遣ってる、そんな印象だった

体育祭で、大ゴケして膝が血だらけになってしまっていた。

1人で歩けそうにないその子を

｢連れてかなきゃ｣

本能的にそう思って、保健室まで連れていった

『松田くん、次、出場種目だったよね、ごめん、私のせいで。』

申し訳無さそうに俯いて目に涙をいっぱい貯めてた

｢元太でいいよ、それに俺、次のやつ出たくなかったし！逆にサンキュ！笑｣

そう言うと女の子は

『元太、ってヒーローみたいだね』

そう言った