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放課後。
「……帰ってもいいかな。」
「駄目だ。俺がミノヒョンに怒られる。」
ほら、部室行くぞ、と腕を掴まれて連行される。道中、私があまりにもぐずっていたためチャンビニに「帰りにコンビニで何か買ってやるから。」と言われた。そんなもので釣られたくないけど、まあ釣られちゃったよね。奢ってもらった食べ物ほど美味しい物はないよ。
そうこうしているうちに、部室に着いてしまった。
「お、チャニヒョン。」
「チャンビニにA。やっほ〜。」
チャニオッパは、音楽制作部という部活を作った人。そして部長だ。小学生からの付き合いで、「Aが部活に入ってくれると嬉しい。Aの歌声がすごく大好きだから。」と言われ続け、チャニオッパの熱意に負けて部活に入ったのだ。そのおかげで楽しい毎日を遅れてるから、良いんだけどね。
「A〜、チャンビナ〜。早く部室入ってよ。」
「わ、ミノオッパ……」
「なに?」
「うう、チャニオッパ〜!ミノオッパが昨日からずっといじめてくる〜!」
泣きつく真似をしてチャニオッパの後ろに隠れると、チャニオッパはふにゃふにゃの笑みを浮かべたまま「ええ、なになに?どういうこと?」と私とミノオッパを交互に見た。ミノオッパは「ふふふ」と微笑んでいた。怖すぎる。
「今日はAの話を聞きたいんだよ。」
「Aの話?」
「そう。話してくれるんでしょ?」
チャニオッパが興味を示し、チャンビニも私を見つめている。逃げ場はどこにもない。これはもう話すしかない、よね。
「……みんな、誰にも言わない?」
「当たり前だろ。Aがそう言うなら誰にも言わない。」
チャンビニはそう言って私の隣に座り、私を座らせるために椅子を引いた。私が座れば、ミノオッパもチャニオッパも席に座り、私に向き合う。
「……実は、」
私は皆に全てを話した。告白されたけど、その人が名前もクラスも言わなかったから何も分からないこと。すると、皆ジョンイニの反応と一緒だった。
「
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作者名:ユウ | 作成日時:2023年9月6日 0時