明日が来るかわからないから ページ29
ゆっくりと顔を上げ、僕の目をしっかりと見る彼女。
白かった顔はみるみるうちに赤くなり、ぱくぱくと口を開けて何かを主張したそうだった。
「嘘だ」
五条「なんで？」
「先生は私の好意を感じてたって言うけど、私は感じたことがありません」
え、この子本気で言ってんのか。
今度は僕のほうが言葉が出ない。
五条「いや、立場上見るからに特別扱いはできないにしろ、大事にしてたのは感じなかった？」
「それは、…感じましたけど。でも、妹みたいなものかなって」
五条「妹ぉ？妹に干渉しまくってたらキモいでしょ」
「でも、」
五条「好きだって伝えなかったのは大事なものを作るのが嫌だったから」
「……なぜ？」
五条「Aと同じ理由だよ」
「………夏油 傑」
五条「そ」
ようやく納得してくれたような、してないような。
散々僕も振り回しちゃったけど、これから先が思いやられるなぁとため息をついた。
でも、そうだよな。
傑を言い訳にしてるだけだった。
彼女を失うのが怖いのなら、周りに何で言われようと、ずっと側に居ればいいだけのことだったんだ。
五条「納得したならチューしていい？」
「だめっ！」
五条「………拒否すんのはえーよ」
伝え合って、お互いが好きと自覚するーーー
そんな感覚、もしかしたら初めてかもしれない。
だからこそ、このふわふわした高揚感に慣れなくて。
早くAに両想いだと言うことを認識してもらって、有耶無耶にしていた長い年月の分、恋人として過ごしたいのに、どうも彼女は納得いかないらしい。
２８になったって、好きな女の子にチューしていいか伺って拒否されたら、割と傷つくんだけど。
「大体…」
口を尖らせてAが切り出す。
うーん、どうしよう。
好きって伝えた途端、全ての仕草が可愛くて、愛おしくて、自分の元に引き寄せてしまいたい。
五条「うん、なに？」
「フェアじゃないです！盗み聞きなんて」
五条「んー、でもここ僕の部屋だよね」
「それはっ、そうだけど…でも、伝える気なんてなかったんです。本当に…。生きていてくれるだけで…側に置いてくれるだけでよかったんです」
五条「僕も同じ気持ちで伝えなかったんだけど。でも、物事は違う方からも見ることができる」
「違う方？」
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佐々(プロフ) - i☆Risさん» 嬉しいコメントありがとうございます！そうなんですー、カッコいい先生に会いたくて…！（笑）アホな先生も好きですけど(^^)また読んでいただければ嬉しいです。 (2021年1月2日 16時) (
レス) id: f2993908b2 (このIDを非表示/違反報告)
i☆Ris(プロフ) - 一気に読んでしまいました！面白いです(゜∇^d)!!五条先生カッコいいしキュンキュンします〜☆彡夢主になりたい〜(笑)楽しみにしてます頑張って下さいね！ (2021年1月2日 7時) (レス) id: aed115f5b0 (このIDを非表示/違反報告)
佐々(プロフ) - ミラさん» コメントありがとうございます！夢なのに現実みを意識してしまいました（ ; ; ）笑 (2020年12月31日 16時) (レス) id: f2993908b2 (このIDを非表示/違反報告)
ミラ(プロフ) - 見ていてキュンキュンする2人ですね！！どちらかと言えば先生に振り回されてる夢主ちゃんですね笑笑 たまには振り回す側も見てみたい気持ちもします(o^^o)更新頑張ってください！ (2020年12月30日 21時) (レス) id: 23e9cd344d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐々 | 作成日時：2020年12月20日 19時
