・ ページ4
ナナミンは私の住むマンションの近くで車を停めた。
礼を告げ、ナナミンと別れる。
私は無駄に広いエントランスへ足を踏み入れ、二重になっているオートロックを外し、自宅へ入りベッドに横になった。
東京都渋谷区代官山町にある、賃料がバカ高いマンション。
そこに住めと、高専卒業後先生から命じられた。
何もかも準備してくれて、先生もまた近くに住んでいた。
呪術師という危険な職業だけど、先生が側に居れば安心だったし、頑張れた。
先生が、高専で教師をすると言い出すまでは。
もう彼は私の近くには住んでいない。
高専で1年の担任をして、その他は特級呪術師としての仕事。
多忙なんてものじゃない。
「面倒見が良いのは、私にだけじゃないんだよなぁ…」
過保護と言っていたナナミンの言葉を思い出す。
でも、私にだけ過保護なわけじゃないんだ。
今日は高専1年である伏黒 恵との電話で、特級呪物が無いと知った時、任務を私に任せて恵の元へ向かった。
特級呪物が行方不明となれば、上が騒ぐのは必然。
でも、そういう責任を、先生は全部一人で負おうとしている。
「私だって、恵のことが心配なのに」
「呪霊くらい、ちゃちゃっと倒して、2人で恵のところに向かったってよかったのに」
「その場を任されたと思ったら、しっかりナナミンのこと呼んでるし」
そう、つまり私が言いたい事は。
「私って先生から、信用されてないんだろーな…」
ぶつぶつと独り言を呟いたのち、シャワーを浴びて寝る準備をする。
でも、わかってるんだ。
一番矛盾しているのは私自身。
好きだと言わないために名前を呼ばないのに。
なのに、妹のように見られることに不満を持っている。
「めんどくさい女だな」
自分自身にそう呟いて、ベッドに潜って布団を被った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 448人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
佐々(プロフ) - i☆Risさん» 嬉しいコメントありがとうございます！そうなんですー、カッコいい先生に会いたくて…！（笑）アホな先生も好きですけど(^^)また読んでいただければ嬉しいです。 (2021年1月2日 16時) (
レス) id: f2993908b2 (このIDを非表示/違反報告)
i☆Ris(プロフ) - 一気に読んでしまいました！面白いです(゜∇^d)!!五条先生カッコいいしキュンキュンします〜☆彡夢主になりたい〜(笑)楽しみにしてます頑張って下さいね！ (2021年1月2日 7時) (レス) id: aed115f5b0 (このIDを非表示/違反報告)
佐々(プロフ) - ミラさん» コメントありがとうございます！夢なのに現実みを意識してしまいました（ ; ; ）笑 (2020年12月31日 16時) (レス) id: f2993908b2 (このIDを非表示/違反報告)
ミラ(プロフ) - 見ていてキュンキュンする2人ですね！！どちらかと言えば先生に振り回されてる夢主ちゃんですね笑笑 たまには振り回す側も見てみたい気持ちもします(o^^o)更新頑張ってください！ (2020年12月30日 21時) (レス) id: 23e9cd344d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐々 | 作成日時：2020年12月20日 19時
