俺の母さんは兵士さんやった2 (ページ2)

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ゾムsid.

『牢屋？お前は最初から私達と「違う」

「俺達は、此処に来たことがある」

そう答えたんは、トントンやなかった

『どういうことだ、、、“ゾム“』

「、、、二回目」

『は？』

「俺達が此処へ来たのは、二回目や」

正確にはAを覗いた五人やけどな、と付け足すと、Aは声が出とらんかった

いや、それはAだけじゃあらへん
俺とトントン以外の三人は

でも、言わなあかん

さっき、トントンが言っとる事が本当なら

「最初から言ったほうがええか」

『あ、ぁ、、頼む』

「＿＿＿二年前の事や」

俺が六歳の時、小さな箱が届いた

そらまぁ、疑ったで

でも俺達五人は、それを開けてみたんや

「なんやこれ？えーと、、読めへん」

「貸してみぃ、、、偶像？」

「なんや？偶像て」

偶像と書かれた手紙

中からは猿みたいな変な人形

【朝の三時になれば鬼になる】

そう、“赤いなにか“で殴り書きされた文字

「ふーん、今時こんなんあるんやなぁ」

「ならこれで遊ぼ！これを三時まで持っとる奴が負けな！」

「お！ええなそれ！！」

あの時はこれが恐ろしいものなんて、分からんかった

遊び道具になる位の扱いをしとった

でも、俺達の誰かが偶像に触った瞬間、突然意識が遠くなっていって

気付いたら、この館におった

、、、ロボロも、鬼になってたんや

さっきみたいに殺されそうになった

だから必死に逃げて、隠れて、見殺しにして

「俺が、ロボロを＿＿＿＿殺した」

自分を助けるために、片割れを殺したんや

その時の感触は、今でも忘れてへん

肉を裂く、あの感じ

鉄の錆びたような、血の匂い

ロボロの、絶望した表情

自分が帰れる事に対する喜び

「、、、吐き気がした」

「でも、シッマや、俺は覚えとらん、わ」

「俺等は、忘れたんか、、、？」

兄ちゃんが忘れたんやない

ロボロは、俺に記憶を壊させなかったんや

最も、恨んでいる人間を

少しでも、苦しむように

死んでも死なれへんあの感覚を植え付けるために

でも、今回は違う

「さっき、牢屋がなくなっとる言うてたよな」

「、、、おん」

ずっと、疑問に思ってた

なんでAは、ロボロに刺されたんに、死なへんかったのか

それは

殺されたら、現実でも死ぬことを意味しとるから