お揃いの2 ページ2
良樹の家を飛び出して、1時間。
鞄を置いてきたから家の鍵もなくて帰れない。
行く宛てもないからふらふら歩いてる。
ふと気がつくと無意識にこの場所に来てた。
そう、良樹が好きなバッティングセンター。
喧嘩と野球してるとき、すごく楽しそうなんだよね、良樹。
るい 「はぁ…嫉妬するなんて、恥ずかしい。それに…マグカップ…」
良樹の家に行く前、オシャレな雑貨屋さんで見つけたお揃いのマグカップ。
黒い猫ちゃんが小さく描いてあって、猫好きな私にはたまらなかったからすぐに購入した。
それに、お互い猫みたいだよねって話してからもっと好きになった。
るい 「なんか…ぐす…」
こんなことで嫉妬してしまう悔しさと、良樹が気づいてくれない苛立ちと、投げて壊れてしまっただろうお揃いのマグカップへの悲しさで涙が止まらなくなってしまった。
るい 「うぅ〜よしきぃ…」
良樹 『なぁに?』
一瞬びっくりした。けどそれは大好きな人の声。
るい 「!?なんでっ、いるのっ」
良樹 『だってどっか行くから。』
るい 「ほっ、ほっといてよ!」
こんなときにすら素直になれない。
あぁ、ほんと可愛くないなぁ、私。
良樹 『ほっといたら、また逃げるでしょ、るい?』
るい 「っ、だって!だってどうせ良樹にはわかんないよ!」
泣いてぐしゃぐしゃな顔を見せるのも嫌だったし、今顔見ると余計素直に謝れない気がして、下を向いてうんうん唸っていると…
るい 「っわ!!?」
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Nanami@K(プロフ) - ヤバイヤバイ めっちゃドキドキしすぎる!!! 作者さん大好き!! (2018年6月23日 10時) (レス) id: 7ee74f4ee5 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - 雪ノ宮深音さま 教えてくださり、ありがとうございます! (2018年3月1日 2時) (レス) id: 62d2095d8f (このIDを非表示/違反報告)
雪ノ宮深音(プロフ) - 実在する人物なので、オリジナルフラグを外した方がいいですよ!違反報告されます。 (2018年2月24日 22時) (携帯から) (レス) id: 665a044116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るい | 作成日時:2017年4月12日 4時