色は思案の外 - 2 - (ページ21)

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新幹線の中で、1人で考えた。

―『…Aちゃんのこと、気になってるから』

ビックリして何も言えずにいると大橋さんはごめんな！って一方的に電話を切った。

どういう意味だったんだろう。

もし、私の解釈が間違っていなければ、そういう事として捉えてもいいのだろうか。

キャバ嬢の A とは違い、私自身、… A の人生で告白されることなんてほとんどなくて。

大橋さんの気持ちは凄く嬉しいけど、大橋さんのこと何も知らないし、私はやっぱり誠也が好きだし、それは大橋さんも分かってくれていると思う。

もう私の中で答えは決まっているから、返事を長引かせるのも失礼だし早く大橋さんに返事しようと思ったけど、考えすぎていつの間にか東京に到着したから、実家に帰ってから返事しようと思って携帯をバッグにしまった。

感染症のせいでしばらく実家には帰れていなかったから久しぶりの東京。

誠也と少し離れて考えるのもいいかもしれないと思った。

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