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ガッツリ引いた目尻のアイラインと地雷盛りラインが私のトレードマークで、お店のキャストやお客様からは“メンヘラっぽいよね”とよく言われていた。


でもわたしは全くもってメンヘラではない。


今まで付き合った男たちからはつまらないと言われて振られることが多かった。


依存もしたこともないし、何なら恋愛経験も豊富な方ではない。



でもそのメイクを武器に私は“メンヘラっぽい女の子”を演じていた。




「Aちゃん、今日もホントに楽しかった」


「もう帰っちゃうんだね…寂しい…」



「…っ、明日も絶対来るから!」




私だって伊達に10年もキャバ嬢をしていない。天職だと思う。


それなりに稼いでるし、ナンバーを取った月もある。


どう言うことをすれば男性が喜ぶのかそこそこ分かっているつもりなのに、自身のことになるとどうも上手くいかない。なんでだろう…


歴代元カレは割とイケメンで優しい人も多かったのから、それに甘えていただけなのか。

はたまた、本当に恋愛感情というものが欠如しているのか。


たまに、このまま恋愛出来ずに一生孤独に生きていくのかもしれないと、とてつもない虚無感に襲われることがあるのは、もしかしたらそういうことなのかもしれない。



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作者名:まぷ | 作成日時:2023年1月5日 22時

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