色は思案の外 (ページ25)

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024：seiya ページ25

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「誠也、」

外おるんならすぐ帰ってって言ったら、俺ん家に帰ってきて、うるうるした目で俺を見るA。

「…何なん、その目は」

「……ちゃんと話さなきゃって思って、気付いたらここに向かってた」

「話って？」

「…うん、」

多分俺、振られるんやろな…

Aは真っ直ぐ俺を見て、息を整えた。

「この前のことなんだけど」

やっぱりな、予想的中。

聞きたないなぁ、もう泣きそうや。

「私、キャバ嬢でいるの、嫌じゃないの、むしろ好きなの」

「うん、…え？」

「でも誠也は、やめてほしいって思ってるでしょ？」

気づいてたんか…

Aと付き合ってから嫉妬深くなってしまった俺は、もちろん男を相手にするキャバ嬢という仕事をやめて欲しかった。

でも、Aがキャバ嬢を好きでやっていることは知っていたから、Aが俺に何も言わないように、俺もキャバ嬢を辞めさせるつもりもなかったし、やめて欲しいとも言ったことは無かった。

なのにこいつ、いつから知ってたんや。

「告白された時は、誠也のこと好きなのか正直分からなかったの」

「…うん、」

「でも、今日丈くんに相談して、…」

丈に？何を？なんで？また会ったん？

「…好き」

「え…？」

「誠也のこと、好きなの…」

「…え、マジで？」

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