私の好きな人 (ページ25)

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No.24 ページ25

ついラプンツェルに夢中で麻衣達の事すっかり忘れててはぐれてしまった

一応、麻衣に電話してみたけど肝心な時だけ出てこない

キャーキャー言ってて気付いていないんだろう

とりあえず、ベンチに座ってどうするか考える

こんな時裕太と会えたら２人でデート感覚で遊べるんだろうけどいる気配全くなし

『ねぇーねぇー、お姉さん。１人？俺らと遊ばない？』

お、これが噂のナンパというものなのね

やられてみたいとは思ってたけど実際にやられると面倒くさい

ここは一旦無視を突き通そう

『ねぇー、聞いてる？』

「…………」

無視が１番適切だと思ってたけど無言を肯定と思ったのか腕を掴まれて引っ張られる

ここは夢の国なんだぞ？

夢の国でナンパとか現実じみた事をやってはいけないだろ

「離してください」

何度も言っても聞こえないふりをして腕を引っ張る

そこがじんじんと痛む

「お待たせ、待った？」

私の救世主の声の主は藤ヶ谷先生？

グイッと掴まれてない方の腕を引っ張り自分の方へと引き寄せた

藤「人の女に手出さないでくれる？」

『チッ。彼氏いたのかよ』

舌打ちとか失礼な。こっちがチッだよ

藤「さぁ、お話をしようか」

ニヤッと悪い笑みを浮かべながら腕を引っ張られながら着いたのは橋の上にあるベンチ

人通りも何故かここだけカップルが多いような

まぁ、眺めもいいもんね

藤「で？ナンパ野郎についていって遊ぼうとしてたんだ？」

「そんな訳ないでしょ」

藤「教師として許せ難い行為ですねー」

「あんたが教師？周りにいる女子達を叱ることの出来ないただのビビリなだけじゃん」

藤「あー、あれね。見損なったって言われたのショックだったんだけど」

「私には先生の気持ちなんて関係ないし」

藤「あのな、俺が女子達が怖くて注意しなかったんじゃないからな」

「じゃあ、なんで？」

藤「Aがビシッというのを見たかったんだよ。それに俺が言うよりAが言った方が説得感があるだろ」

ちゃんと考えてたんだ

ただのビビリじゃなかったのね←