[高尾和成生誕祭2014] 宮「秀徳で」木「高尾の」大「誕生日パーティーをやるぞ！」監「そしておまけだ」 (ページ23)

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高尾が吸血鬼だったら…？7 ページ23

私は窓を開けないことにした。

心が恐怖にとらわれて、体が動かない。

「A……開け、て……？

開けてよ…！！

開けてくんないと…

入っちゃうよ？」

苦しそうに開けてといっていたのに、急にニヤリと笑い…

消えた。

入ってくる？

まさか窓を割って…？

部屋から逃げようとしたが、体が動かない。

どうして…？

物音ひとつなく、まさに静寂。

それが逆に怖い。

どこから来るの？

ドア？

窓？

それとも違うところ？

どれにしろ私は逃げられない。

高尾になら…とは言ったものの、様子が変だった。

いつもの高尾じゃなかった。

まるで狼みたいな…

そこまで考えたとき、急にベッドに体が押し付けられた。

目の前には高尾の顔。

「いっただっきま～す♪」

首に牙を突き刺され、あまりの痛みに顔を歪めた。

『っ……貴方、……誰！？』

「ひどいなぁ～…保育園の頃から一緒だったらじゃん」

『高尾は……高尾はこんな乱暴なことしない！』

「！」

高尾が首から牙を抜き、起き上がる。

ボーッとしている様子で、キョロキョロと周りを見渡している。

何分かたつと、目がスッと赤からいつもの色へ戻った。

そして今にも泣き出しそうな目で私を見た。

「ごめん…A…

こんなつもりじゃなかったのに…」

『…いつもの、高尾だ…』

高尾がいつも通りに戻って、心から恐怖が消えた。

「…本当は、ちゃんと迎えに来ようと持ってたんだけど…

急に吸血活動が激しくなって……」

『迎え、に？』

私は勢いよく起き上がって高尾に抱きついた。

『一緒にいてもいいんだよね？』

「…うん」

高尾も抱き締め返してくれた。

一時の幸せを噛み締める。

「…これから辛いことがあっても、絶対俺がAを守る

それに、さっき見たいにならないようにするから…

俺と、一緒に行こう。A」

『//………うん』

「…大好きだよ、A」

そして私達は月明かりの中、キスを交わした。