駄メンズになっちゃう【WT短編】

■ 言語つよつよお姉さん2 / Br ページ27

世界大会から帰宅し数ヶ月経ったある日
久々のフリーを楽しむ為､僕は大型家電量販店へと足を伸ばしていた
特に買いたい物がある訳じゃないけど､大型家電量販店独特の雰囲気が
好きな僕は､ゲームやパソコンのパーツ等をゆっくりとみて周りながら
中々に充実した休日を送っていた

特に何かを買う予定では無かったのに
帰宅する頃には何故か両手いっぱいの袋を抱えていた
あれぇ､こんな筈じゃなかったんだけどな

荷物も重いし今日はタクシーで帰ろうと駅前のタクシー乗り場で
タクシーを待っていると目の前に見覚えのある後ろ姿
あれ…？この人………？

｢Are you traveling to Japan?｣

｢えっ？…………あっ！｣

｢お久しぶりです､親切なおねーさん！｣

｢フランスの迷子くん！えっ､すっごい偶然！｣

わぁっ！と二人して一気に盛り上がり､1度列から外れ
端の方で感動を分かち合う
その後､ご飯行こうと以前振られたリベンジをすれば
少し悩んで良いよの声､やったー！と素直に喜べば子供みたいと笑われる

｢いやいや！喜ぶでしょ！運命的過ぎる再会だよ？！｣

｢もー分かったよ！ほら､ご飯行くでしょ？｣

｢僕お勧めの火鍋のお店があります！
因みにお姉さんはなんで日本に？｣

｢仕事でね､あと一週間ぐらい滞在する予定なの｣

｢じゃあじゃあ！暇な時に僕と遊ぼうよ！｣

お店へと向かいながら何とかこの出会いを繋ぎ止めようと
必死になって会話を交わす､もーはいはい何て言いながら
連絡先を交換してもらいお店に辿り着いた後も
ご飯を食べながらあの日から今日の事を話し尽くす
お酒が入ってからはと言うもの二人して上機嫌に会話が弾んだ

その日は解散し､また明後日飲みに行こうと約束を交わす
ワクワクしながら帰宅し､思わずきりやんに電話をかける
この嬉しい気持ちを分かち合いたくて1番話の聞いてくれそうな人に
電話を掛けたのは言うまでも無い

｢もしもし？｣

｢やんさーーん！聞いて！会ったの！｣

｢は？急に何だよ…､またパスポートでも無くしてたの？｣

｢違うよー！フランスで会ったお姉さんと偶然！出会ったの！｣

｢えええええええっ？！マジ？！凄くね？！｣

｢凄いよね！これ！凄いよね！！｣

二人して女子高生のようにキャッキャっと騒ぎながら
通話で盛り上がる､連絡先を交換した事
次の約束を取り付けた事何かを話すと

｢ん？Broooockその人の事好きなの？｣

｢え？｣

そう言われてようやく気付いた僕､あの人好きになっちゃったみたい

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