第5話:魔力測定 ページ7
ばちんと目の前で光でできた透明な壁のようなものが炎を受け止め、消える。その炎を出した先生の方を見れば、彼女は真っ赤な顔で怒りを前面に表しながら近づいてくる。
「測定機械の準備ができたことを伝えに来たら、人をデブとか言って!」
「あははー、もう準備できたのか。早いなー。」
「はぐらかさないでください!」
先生は男性に掴みかからんばかりの勢いで、迫って来ていて、男性は先生のあまりの剣幕にたじたじだった。
男性はどうやって先生をなだめようか考えるそぶりを見せたあと、はっとした表情で私の瞳を見つめて来た。
さっきまで、私の予知が当たるわけないと笑っていたことを申し訳そうにしながら、男性が私に告げる。
「……どうやら予知は正解だったみたいだね。素晴らしい魔法だった! さ、次の検査に進みなさい。」
「ありがとう。あー……ま、私の予知信じなかった罰だし、いっか。」
私は未だに先生に詰め寄られている男性に助け舟を出そうか、一瞬迷ったが、そんな結論を出してから案内してくれる職員に連れられて次の部屋へ向かった。
そこに用意されていたのは病気の人が、診察時に寝っ転がるベッドで、ベッドの左隣にはなんだかよく分からないコードがたくさん伸びている機械が置いてある。
「オリヴィア・テイラーちゃん、ここに寝てくれるかな?」
その機械のそばで、パソコンをいじっていた白衣の女性が顔を上げて私の方を見る。彼女が私を見るその目は穏やかで、見ているこっちまで穏やかな気持ちになった気がする。
女性の指示に従って寝転ぶと、彼女は私の頭を持ち上げるようにしてから複数のコードに繋がれたヘルメットのような機械を頭に被らせる。次いで流れるように身体にいろいろな機械を取り付けていった彼女は再び椅子に腰掛けパソコンをいじり出した。
起動したのか機械独特の重低音が部屋に鳴り響く中、女性から指示が飛ぶ。
「さて、オリヴィアちゃん。今その状態で
私はその指示に従って、いつも
疲れるまで待つのが退屈だと思ったのか、それともこれも検査の一部なのか、いろいろと質問して来る内容に答え続けて、時間が過ぎていく。
しばらく経った後、彼女は私とパソコンを交互に見比べてから、まるで信じられないものを見てしまったかのように目を見開いた。
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えるふぃ(プロフ) - ゆいな♪さん» ゆいな♪さん、ストーリーをお褒め頂きありがとうございます(*´ω`*) 描写頑張った甲斐があります!これからもっともっと引き込んで行けるように頑張りますね!応援ありがとうございます! (2019年8月24日 23時) (レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな♪(プロフ) - あわわ、す、すごいです!ストーリも分かりやすいので、凄い引き込まれます!更新頑張ってください! (2019年8月16日 13時) (レス) id: 0214723abe (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - ぽむぽむぽあろさん» ぽむぽむぽあろさん、ありがとうございます!そんな風に褒めてくださって嬉しいです!読み手に情景が伝わるように書くのが目標だったので(*´ω`*) 夏休みに入ったら更新速度上げられるように頑張ります!応援ありがとうございます! (2019年7月30日 22時) (レス) id: 2cfa1564f2 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむぽあろ(プロフ) - 設定がしっかりしてるので、お話の内容がアニメーションになって頭の中に浮かびます。とても面白くて好きです。もっと伸びてておかしくないと思うので更新頑張ってください! (2019年7月30日 12時) (レス) id: b97deb3170 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - ちょこころねさん» ちょこころねさん、はじめまして!世界観とキャラの設定は一番力を入れたところなので、そこを褒められるとめっちゃ嬉しいです!文章長いのに一気読み、おつかれさまです!ちょこちょこ更新するのでよろしくお願いします! (2019年1月18日 10時) (レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えるふぃ | 作成日時:2018年9月23日 21時