No.60：獲物 ページ22
四次試験が始まってから2日目。試験は残りあと5日ある。僕はもうすでに自分のプレートで3点、獲物のプレートで3点を得ているので残りの時間はただプレートを奪われないように注意しておけばいいだけの話。
一週間ぐらいなら一睡もせずとも十分動き回ることはできるため、きっともう大丈夫。ヒソカやあのギタラクルとかいう男の獲物が僕でなければ、の話だが。
僕は今、獲物からプレートを奪った湖よりさらに奥の森の中に身を隠している。
寝ずに動き回れると言ってもそれは暗殺の仕事で動く時の場合。仕事の時は、獲物の側に身を隠してただじっと機会を伺えばよかった。自分を狙う相手なんていない場合。
だけど今は違う。ここは常に他の受験生が合格するための点数を得ようと必死に動き回っている。とするとその人たちに見つからないように気を払う必要が出てくるわけで。それに正直寝られない状況はあとの試験にも響くのでできるだけ避けたいというのが本音。
「あれ、あいつ……」
なんて考えていると、森の中の獣道を２人の男が通り過ぎていくのが見えた。それは紛れもなくキルアの獲物である199番とその兄弟であろう197番の姿。いつも３人で行動しているのに、もう１人の198番の姿は見えない。
なんとなく気になって、僕は２人の後をつけることにした。２人の居場所を知っていれば、後で偶然キルアに会った時にでも情報を流せる。
２人をつけていると、彼らは一切迷う様子もなくただひたすらに進んでいく。誰かと待ち合わせでもしているのだろうか、なんて考えを巡らせ出した頃。
「待たせたな、イモリ」
２人が足を止め、声をかけた先には姿の見えなかった198番がいて。なんとその視線の先にはキルアがいるではないか。
「バカかお前！あんなガキでさえ、俺たちがいなきゃ怖くて戦えねーのか？」
どうやら男たちはプレートを集めてから集合する予定だったようで、198番のイモリと呼ばれた男がキルアからプレートを奪えていないことに腹を立てていた。
キルアならばこんな３人を同時に相手したって余裕だろうから、手助けなんていらないだろう。とはいえ、僕はキルアがいるならできればこの後一緒に行動したいと思っている。
「まぁ、ちょうどいいか。
おいガキ、お前56番のガキとよく一緒にいたよな？」
いつのタイミングで出ようかなんて思っていると、199番の一番ガタイがいい男の口からそんな言葉が出た。
それを聞いたキルアの眉が少し吊り上がるのが見えた。
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えるふぃ(プロフ) - 冷凍みかんさん» 一年前のコメントに返信失礼します。面白いって言っていただけて感動です。頑張って書いたのが報われます…。応援ありがとうございます！ (2018年8月30日 15時) (
レス) id: 2df896d132 (このIDを非表示/違反報告)
冷凍みかん(プロフ) - すごく面白くて、読んでて楽しかったです！続き頑張ってください！ (2017年8月19日 18時) (レス) id: 86c7d5dde1 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - シロさん» 返信遅れてました(´・ω・`)H×Hは私の中でもお気に入りの漫画なので書いてて楽しいです(*´ω｀*) (2016年11月12日 0時) (レス) id: d0667a2ad3 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - フェイ・ルーンさん» 返信遅れてすみません。ワクワクしますか！それは嬉しい褒め言葉です(*´ω｀*)自分でも話を考えてるときはワクワクします！ (2016年11月12日 0時) (レス) id: d0667a2ad3 (このIDを非表示/違反報告)
えるふぃ(プロフ) - モッケさん» 返信遅れて申し訳ないです。面白いといっていただけてうれしいです！更新は中々出来なかったですが頑張ります(*´ω｀*) (2016年11月12日 0時) (レス) id: d0667a2ad3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるふぃ | 作成日時：2016年3月27日 19時
