241 Your side ページ41
Your side
夢の中
数日前に聞いた、だけど懐かしい声が私を呼んだ
春の陽気のように心地よくて
揺れるカーテンのように穏やかで
ひどく優しい声の主を私はよく知ってる
私が今待ってるはずの人ではない
その声は切なくて愛おしい
顔をあげちゃダメだ
お願いだから放っておいて
そんな気持ちとは裏腹に
隣に座って私の髪を耳にかけるから、そんな行動に寝たふりしたってバレバレなくらい耳が真っ赤になる
北斗「A」
何度も私の名前を呼ぶ声はくすぐったい
今その声の先でどんな顔をしてるのか、見たくなってしまう衝動を抑えるのに必死だ
北斗「寝てんならいいけど、さ」
髪を撫でて、耳にかけた髪を戻すと
北斗はゆっくり立ち上がって帰ろうとした
嫌だ、行かないで
そんな気持ちは深く深くしまったはずなのに
ああ…もう
「北斗…」
顔を上げてしまったら
もう私の負けで
私が顔をあげると北斗は愛おしそうに笑うから、胸がぎゅっと締め付けられる
北斗「こんなとこでどうしたの？」
ねえ、それはこっちのセリフだよ
「大我待ってる」
北斗「どっかいったの？」
「委員会」
北斗「何だ」
淡々と答える私に拍子抜けとでも言わんばかりに笑って、帰ろうと立ち上がっていたはずの北斗はまた隣に座った
「北斗は何しに来たの？忘れ物？」
それなら早く取って帰ってくれたらいい
できれば大我が来る前に
だけど北斗は何か探すわけでもなく
私の隣に座っている
北斗の隣にいた頃の、私の場所に
北斗からこんな風に私がみえてたのか
横顔、ブスじゃなかったかな
今更気にしたって遅いけど
北斗「外歩いてたら、Aの姿が見えたから会いにきた」
頬杖をついて、私をじっと見る
きっと、またからかってるだけだ
こんなの間に受けちゃだめ
喜んじゃダメなのに
北斗「俺ね、どこにいてもお前の事見つけちゃうみたい」
「何それ。笑」
緩む口元を憎んだ
.
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無名ちゃん(プロフ) - 紫央さん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉ありがとうございます。無事最後まで書き切れるよう応援していただけると嬉しいです。 (2019年1月7日 22時) (
レス) id: 212194d3a4 (このIDを非表示/違反報告)
無名ちゃん(プロフ) - みるくてぃーさん» コメントありがとうございます(^^)オチまでもう少しの予定なので、引き続き楽しんでもらえると幸いです。続編もどうぞよろしくお願いします(｡>_<｡) (2019年1月7日 22時) (レス) id: 212194d3a4 (このIDを非表示/違反報告)
紫央(プロフ) - とても面白いです！「〇〇くんオチがいい」というコメントも多いですが作者さんの作品なら私は誰オチでも嬉しいです笑 (2018年12月26日 16時) (レス) id: 18d2042c72 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - いつも楽しみに見させていただいております！更新が毎日楽しみで仕方ありません笑やっぱり最後は北斗くんオチが良いなと思っちゃってます笑 (2018年12月26日 16時) (レス) id: a3bf426d55 (このIDを非表示/違反報告)
無名ちゃん(プロフ) - さくらさん» 労いのお言葉ありがとうございます(｡>_<｡)あっちいったりこっちいったりの主人公でモヤモヤされるかもしれませんが、どっちに転ぶのか最後まで応援していただけると嬉しいです。更新頑張りますm(__)m (2018年12月18日 15時) (レス) id: 212194d3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名ちゃん | 作成日時：2018年11月25日 20時
