In the storm 4

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北斗の隣に座って


繋いだ手は離さないで





少し鼻歌を歌って
夕日に染まる北斗を見ていた







北斗「なに？ジッと見て」




「バレた」





北斗「いや、ばれるでしょ。隣にいるし、何か歌ってるし。」









いつだって隣にいる私たち








でも、もし急にさ




私が隣にいなくなったら
北斗は私の事探してくれるのかな







「ねえ、北斗。私ね、今度は自分を見つける事にした」





北斗「急に何？笑」




「ずっと逃げてて、自分のこと見失ってた事が沢山あったんだ。」






北斗「自分…ね。じゃあさ、１つだけ聞いていい？」





「なに？」









北斗「Aって、京本の事。好きなんだよね？」









秋の風が、大我とは違う

黒い髪を揺らした









いつも北斗は私が話さない限り極力何も聞いたりしない






私の事を思って何も聞かないでいてくれた事




ずっとそんな北斗に甘えてた事も



ちゃんと分かってたのに







「大我のことは…」









いざとなると言葉が詰まって





好き？


好きだった？





どっちもしっくりこなくて






北斗「ごめん、変なこと聞いたわ」





北斗は困った顔して笑う








「ちが、ちがくて！」





大我のことは…




「ずっと、ずっと、好きだったの。だけど大我がお姉ちゃんの事好きだって思ってから諦めなきゃって、好きでいちゃだめなんだって。


そう思い続けてきて。


それがいきなりお姉ちゃんとの事は勘違いだって言われても
はい！じゃあやっぱり大我が好きです！
って言えるほど簡単な気持ちじゃなくて」







北斗に勘違いしてほしくない


だけど嘘はつきたくない


考えもまとまらないまま早口で話す私に



北斗「ちゃんと聞いてるから落ち着けって(笑)」



北斗は口を押さえてクククッて笑った



「だ、だ、だって！」





北斗「お前といると飽きないわ」



「何でウケてんの！」



北斗「いやいや(笑)」




「ちょっと待って！人が真剣なのに失礼じゃない？」



北斗「ごめんごめん、慌てようが面白くて。俺が聞いたのが悪かったけど、何でそんな慌ててんの？笑」




「だから！北斗に勘違いされたくないからって言ってんじゃん！！」



北斗「え？」


「え？」





待って私そんな事一言も言ってなかった！





北斗「俺に、なに？」




少しイタズラな顔で笑う北斗に



捕まったその瞬間



もう逃げられないと思ったんだ








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