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目が覚めた時に真っ先に目に映ったのは白だった。
ここは天国か地獄か。
そんな事を思って、気づいたけれど、無数の管に繋がっている。
て、事はまだ、俺はこの世に繋がれていると言うことだ。
何日経ったんだたろうか。
失敗したら、失敗したで、今後どうしようかと悩む頭はあるようで。
なんだよ、これ。
どこまで俺を侮辱し続ければ気が済むんだよ。
身体を起こすには気だるく指先だけをぎゅっと握りこんだ。
「‘’おはよう、ジョンヒョナ。”」
その声に隣を見れば、眠そうに目を擦るジンギヒョン。
まるで、宿舎で共に過ごしていた頃のようになんら変わりなく。
もしかして、ずっと、居てくれたのだろうか。
「‘’今日、目覚める気がしたんだ。”」
「‘’……おはよう。”」
普通に言うから、もっと責めてくれたなら、感情をぶつけてくれたなら、って自分勝手なわがまま。
「‘’何から話そうか。とりあえずは、気づいてあげられなくて、ごめんなさい。”」
頭を深々と下げて、話し始めたヒョン。
俺は既に死んでいる事になっていて、これからは好きに生きていい、と。
ただ、ジョンヒョンとしてはもう居ないから別の名前と国籍に変わるという。
国も名前も好きな物を選べと言われた。
家族にも会えない、ファンにも、友人にも会えない。
メンバーと共にステージに立つことも、歌手キムジョンヒョンとして人前に出ることも叶わない。
なんの為に助かってしまったのだろう、と乾いた笑いが漏れる。
「‘’僕が勝手に、そうしたんだ。このまま、生きていると発表すべきか、亡くなったと言うべきか悩んで。ほかのメンバーとも相談したけれど、僕が。今戻ってきてもしんどくなるかもしれないし。……正直生きてさえくれていれば良かった。間違った選択をしたなら、ごめん。”」
ぐしゃりと歪んだ表情、辛かったのは俺だけじゃない。
きっとヒョンやキボム、ミノ、テミナだって。
ヒョンは原因を聞かなかったけれど、どう見たって、自分を責めていて。
こうなるのなら、出会うべきではなかったとすら言わせてしまったのだ。
「‘’これを知っているのは、メンバーと先生と、数人の医師だけ。”」
泣くのを堪えるヒョンの顔に俺が耐えられなくて、どうにか起こした身体でぎゅっと抱きしめてふたり枯れるんじゃないかと思うほどに泣いた。
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作者名：ヨシハラ。 | 作成日時：2019年10月16日 0時
