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blue 06 ページ29
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「俺と、結婚してください」
そう言って差し出した小さな箱をパカッと開けた。
あまりにびっくりして、開いた目と開いた口が塞がらなくて、
「…急、すぎたかな」
なんて、少し悲しい顔をする健人くん。
「急、だけど、…」
ふぅ、と深呼吸して、
「私で、良ければ、」
「Aがいい」
「ほんとに、ほんとに私でいい？」
「ほんとに、ほんとにAがいい。」
「大事な日にトチってみんなに迷惑かけるよ？」
「俺がカバーする」
「ちっちゃいことで不安になったり」
「これからは不安になんかさせないよう頑張る」
「料理も上手じゃないし」
「一緒に作ればいいじゃん？」
「すぐ泣いちゃう、っ」
「Aのうれし涙なら大歓迎」
溢れた涙を拭っていた私の左手を取って、健人くんが指輪をつけてくれて
「俺の方こそ、プロポーズに緊張して落ち着きなくなるダサい奴だけど」
「そんな健人くんが、大好きだから」
「俺も、そんなAを愛してるよ」
愛を誓って微笑み合うと、
幸せだな、なんて心が温かくなった。
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作者名：な な 。 | 作成日時：2018年12月16日 21時
