67 ページ18
.
「絵里ちゃんっ、……！」
俺と絵里が家を出て、車まで歩き始めた時。
息を切らしながらAちゃんが出てきた。
それは今まで俺が見たこともなくて、
多分、付き合いの長い絵里だって見たことがなかった程、綺麗で儚い笑い泣きだった。
「…ありがとう、絵里ちゃん、ごめんね、」
小さな声で、でもしっかりと、その言葉は聞こえた。
「…なに、言ってんのよ。もう、ばか、」
「………っ、」
「じゃあまたね。ほら、泣かないの。メイク崩れるから。」
俺は、絵里のこういうところが大好きだ。
勘のいい絵里だから、もうわかってるはず。
俺がここに来た意味も、勝利とAちゃんがここに居る意味も、これから2人がすることも。
わかった上で、強がった絵里は間違いなく自慢の彼女。
ねぇ絵里、もし今あの時に戻れたとしても
2人を止めようなんて思わなかったよね？
今、全てをわかってる状態であの時に戻ったとしても絵里は、“じゃあまたね”って笑いかけるよね。
俺もそうだ。
例え、叶う可能性がほとんどなかったとしても。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 211人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
な な 。(プロフ) - 優月さん» 返信が遅くなりすみません。また、深夜に失礼します。大変うれしいコメントありがとうございます。そのように嬉しいお言葉を頂けると、これからも頑張ろうと思えます…！2019年もどうぞよろしくお願い致します。 (2019年1月2日 1時) (
レス) id: 6627164075 (このIDを非表示/違反報告)
優月 - 今日読み始めて、一気に最後まで来ちゃいました。占ツクでの小説を読んでこんなに泣いたのは初めてです。とても感動しました、これからの作品も応援しています。 (2018年12月28日 20時) (レス) id: 09e4b892c8 (このIDを非表示/違反報告)
な な 。(プロフ) - 永 瀬 ゆ う かさん» コメント、そしてとても嬉しいお言葉、光栄です。こちらこそ、たくさんの作品の中から見つけて頂き、そして読んでくださりありがとうございました！ (2018年4月2日 1時) (レス) id: 6627164075 (このIDを非表示/違反報告)
永 瀬 ゆ う か(プロフ) - こんなに、占ツクのお話しで感動したのは初めてです。素敵なお話をありがとうございました！ (2018年3月31日 2時) (レス) id: a2a4de2031 (このIDを非表示/違反報告)
な な 。(プロフ) - いづなさん» ありがとうございます(^^)頑張ります！ (2017年10月28日 16時) (レス) id: 6627164075 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：な な 。 | 作成日時：2017年9月18日 17時
