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「久しぶり」
「久しぶり、Aさん」
にっこりと綺麗な笑顔を浮かべて俺の部屋に入ってきたAさん。
「髪色、変えたの?」
「気づいた?ちょっとだけ明るくしてみたの」
「うん、似合ってる」
「ふふ、ありがと」
ソファに座ってくつろぐAさんに
今日はビールを差し出す。
なんか、そんな気分。
「飲む?」
「うん、」
プシュっと音を立てて缶ビールを開ける。
「ほんと、久しぶりだね
Aさんから連絡なかったから」
冗談っぽく笑ってそう言うと、
Aさんは困った顔をして
「だって風磨くん、なんか企画の責任者なんでしょ?あの人から聞いた」
そう言った。
部長とは上手くいってるんだ
そんな当たり前のことに気づかされて、俺の心は少しエグられる。
「あぁ、まぁ。でも、俺はAさんからの連絡待ってたけどね」
「嘘ばっかり 笑
忙しすぎて、私なんか忘れてたんじゃない?」
「そんなことないよ 笑」
Aさんこそ、俺を忘れてたんじゃないの
そう思う自分が、嫌になる。
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な な 。(プロフ) - クンミンさん» クンミンさん、毎度コメントありがとうございます!また、私の作品から色々感じとってもらえて嬉しい限りです!これからもよろしくお願いします! (2017年3月14日 18時) (レス) id: 6627164075 (このIDを非表示/違反報告)
クンミン(プロフ) - 巣に近いような風磨くんが描かれていて切ないんだけどキュンとした。人との距離感を大事に思うであろう風磨くんの思い恋。良かったです(´ー`) (2017年3月12日 23時) (レス) id: 1f2e7aa42e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:な な 。 | 作成日時:2017年1月18日 19時