病気 (ページ18)

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「涼しいね。」

2人で屋上に来た。

もちろん、それなりの変装をして。

大ちゃんは、倒れたことは公表したけどまだ病気のことは公表してない。

まあ、昨日の今日でできるものでもないんだけどね。

有「ねえ、裕翔」

「何？」

有「裕翔はさ、昨日の話し聞いたときどう思った？」

大ちゃんは優しく笑う。

俺は思っていることを全部正直に話した。

「何でって思ったよ。大ちゃんお仕事すごい頑張ってて映画も撮り終わるところで、ドラマだって
　決まってこれからもっと大ちゃんが忙しくなっていくんだろうなって。でも大ちゃんはお仕事大好きだから、仕事決まる度にすっごい喜んでて。見てるこっちも嬉しくなって、頑張ってほしいなってずっと思ってて。なのに、大ちゃんが倒れて病気が見つかって、治らないっていわれて
　何で、何で大ちゃんなの、どうして大ちゃんがっ、」

それ以上はいえなかった。言ったら我慢してる涙があふれ出てきちゃううから。

大ちゃんは「ありがとう、嫌なおもいさせてごめん」ってひたすら俺の背中をさすりながら謝ってた。

結局大ちゃんは、自分の気持ちを教えてくれなかった。