happy new year ページ44
1月1日0時00分。
私のスマホが鳴る。
その音に特に驚く訳もなく、スマホを掴む。
勘久郎happynewyear、A
「あ、勘久郎だ...今日もう新年かぁ」
ぽんぽんと文字を並べて行く。適当なありふれた台詞だけどまぁいいか。
Aはっぴーにゅーいやー。今年もよろしくね〜
「あ、だったらすばるさんとかにも入れなきゃ」
すばるさんには何かとお世話になっている。
修業を見て貰った事だってあるし、買い物に出掛けることだってある。
あと、美玖さんと桜ちゃんと、コーデリアちゃんも。
いつも良くしてもらっている人達だ。
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「ふぅ…こんなとこかな」
一通りのLINEを打ち終えて、後ろにばたんと倒れながら息を一つ吐く。
と、ふと勘久郎からのLINEに気付く。
「まってもう寝たい。切実に寝たい。良いかな、もう寝て良いかな」
横目でスマホを見つめるも、瞼がどんどん落ちていく。
あー、ごめん勘久郎。起きたら直ぐ返信するから。
心の中で言い訳しながら、私は極楽(こたつ)の中で眠りこけた。
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「A様、明けましておめでとうございます。私ども、A様のお力になれるよう努めます故、今年も何卒よろしくお願いいたします」
起きた私に傘下の方々が笑いかける。
「皆さん、明けましておめでとうございます。私も月影家の当主として恥じぬ姿を見せられるように努力致します。これからも皆様のお力添え、どうかよろしくお願いいたします」
顔を見合わせる。
「さあ!湿っぽいのはここでおしまい!これからもよろしくね!」
私が笑うと澄ました顔をしていた傘下の方も明るく笑う。
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「あ、勘久郎何だったんだろ」
まぁ、スタンプとかだろうな。勘久郎がスタンプってなんか想像つかないけど。
「なにかなぁ〜、ぁ、」
ちゃんとした文章だった。やっちゃった♥
内容は要約すると『僕と憲剛とAで、初詣でも行かないスか?』みたいなもの。
多分勘久郎に嘘は通じないだろうからな。
よし、正直にいこう。
Aごめん寝てた。今気付いた。私はいいよ〜
と、打ち終わると私はスマホを見つめ、勘久郎からの返信を待ったのだった。
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明けましておめでとうございます!
皆様、これからもどうぞよろしくお願いします!
水麟
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水麟 - 紅 こべにさん» ありがとうございますっ!凄く嬉しいです!(満面の笑み) (2019年5月3日 16時) (レス) id: 65c8c71a9b (このIDを非表示/違反報告)
紅 こべに - 面白すぎませんかこういうシリアス大好きです(真顔) (2019年4月27日 6時) (レス) id: 64e65a2b60 (このIDを非表示/違反報告)
水麟 - おりんさん» ありがとうございます!嬉しいの一言です! (2019年4月1日 19時) (レス) id: 0dc0777a12 (このIDを非表示/違反報告)
おりん - 水麟さんの作品は全部好きやなぁ…(キラキラ) (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
おりん - え、何これメチャおもろ (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水麟 | 作成日時:2018年11月14日 16時