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そうやって一週間が経った。
私の怪我も治ってきている。そろそろ大丈夫なんじゃないかな、と思い出した時。
有馬さんに呼び出された。
「勘久郎、今日有馬さんに呼ばれちゃって…ちょっと、抜けても良いかな?」
「ああ、良いっスよ〜、…頑張って下さいっス〜」
何気に後半笑ってるじゃないか。まぁ確かに頑張らないといけないのだが。
「うん…頑張ってくるね」
そう微笑む。
さあ、さっさと行ってさっさと終わらせよう。
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Aの出ていく背中を見送ってから息を吐く。
変だ。どう考えても変なのだ。
ーーーあの、あの事があった後はずっと態度はそれまでとは違っていた。しかしそれは僕と話しづらいとか、そうゆう類いのものだった。
でも今はまた違う。それ以上に変なのだ。
“無理をして”笑っている。
“無理をして”話している。
“無理をして”行動をしている。
でも“それ”に“気付いていない”。
自分が無理をしていると思っていない。ただただ笑顔を崩さない。
感情が無い人形。そんな感じだ。
今の彼女には彼女の一番の取り柄が消えている。
彼女の取り柄はあの感情だ。
心の底から笑って泣いて、拗ねて怒って。
そして、最後は一番の笑顔を見せるのだ。
そうだ。そんなAに恋をしたんだ。
何が彼女を変えてしまった?
思い返せ。いつ変わった。その時何があった。
――――――、あ
「僕が、泣いたから、スか…?」
思い当たったのはそれだけだった。
いや、それ以外にはあり得ない。じゃあ僕が笑えば彼女は元に戻るのか?僕が泣かなければ良いのか?笑って笑って、笑い続ければ良いのか?
何を考えてるんだ、馬鹿か。
そうじゃないだろう。ちゃんと伝えないといけないのだ。
その時、憲剛に言われた言葉を思い出した。
『まず、お前ら話し合え。嘘なしで』
ああ、そうゆう事だったのか。
僕達はいつも、“想像”でしか話していなかった。
ちゃんと話そう。ちゃんと伝えよう。全て吐き出してしまおう。
そうすれば、きっと何かが変わる気がしていた。
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よーし!良い感じに進めていくぞぉ!
と思いましたが明日から更新がちょっと出来ないかもです…
見ていただいてるかたごめんなさい!
そして、これからもよろしくお願いします!
(明日は更新するつもりです。)
43人がお気に入り
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水麟 - 紅 こべにさん» ありがとうございますっ!凄く嬉しいです!(満面の笑み) (2019年5月3日 16時) (レス) id: 65c8c71a9b (このIDを非表示/違反報告)
紅 こべに - 面白すぎませんかこういうシリアス大好きです(真顔) (2019年4月27日 6時) (レス) id: 64e65a2b60 (このIDを非表示/違反報告)
水麟 - おりんさん» ありがとうございます!嬉しいの一言です! (2019年4月1日 19時) (レス) id: 0dc0777a12 (このIDを非表示/違反報告)
おりん - 水麟さんの作品は全部好きやなぁ…(キラキラ) (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
おりん - え、何これメチャおもろ (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水麟 | 作成日時:2018年11月14日 16時