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「ただいま帰りました〜」
家に帰るがため息ばかり吐いてしまいそうになる。しかし駄目だ。そんなことしていたら傘下の人に心配されてしまう。首を二回程横に振って自分を調整しようとする。
「お帰りなさいませ、A様。お仕事はどうでしたか?」
「あ、うん。まぁまぁだったよ」
この人、秒速で心折らないでよ。きっとそのつもりじゃ無いんだろうけどさ。
「A様…。本当に大じょ…つらければ仰って下さいね?」
「あぁ、ありがと」
そう言って少し笑い、目をそらし、逃げるように立ち去り、自室へ向かう。悪い事をしたなぁ…。
「明日からは、絶対心配かけないんだから…」
あの日から、傘下の方に心配ばかり掛けている。そんなの私が許せない。そんな私を許せないのだ。
「有馬様の行動は全て意味のあることの筈よ。大丈夫」
不意に廊下から声が聞こえた。なんとなく耳を済ましてしまう。
「それはそうなのだけれど…。流石に水度坂様の所でA様を働かせるのは、少しばかり抵抗が…」
息の音もしないように口を閉じる。
「確かにね…。でもそれは私達が決めることじゃないわ。私達はA様にご負担が掛からないように精一杯サポートするまでよ」
泣きそうになった。
私が知らない所でも傘下の方達はこんなにも私を思ってくれていたのだ。
私は傘下の方が通り過ぎたことを確認した後、自分の頬をバチンと叩く。
この家の人に確り頼って貰える当主になると心に誓いながら。
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明日学校だぁ…
行きたくなーい。いくけど。
そして!
双星の短編集をつくりました!
是非見てみて下さい!そして、出来ればコメとかリクエストとかください!
そちらもお願いします!
双星の陰陽師 短編しゅー
43人がお気に入り
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水麟 - 紅 こべにさん» ありがとうございますっ!凄く嬉しいです!(満面の笑み) (2019年5月3日 16時) (レス) id: 65c8c71a9b (このIDを非表示/違反報告)
紅 こべに - 面白すぎませんかこういうシリアス大好きです(真顔) (2019年4月27日 6時) (レス) id: 64e65a2b60 (このIDを非表示/違反報告)
水麟 - おりんさん» ありがとうございます!嬉しいの一言です! (2019年4月1日 19時) (レス) id: 0dc0777a12 (このIDを非表示/違反報告)
おりん - 水麟さんの作品は全部好きやなぁ…(キラキラ) (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
おりん - え、何これメチャおもろ (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水麟 | 作成日時:2018年11月14日 16時