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「どうしたん？そんな浮かへん顔して。かわいい顔が台無しやでぇ？」
病院で、聞き慣れた声に目線を上げる。
すばるさんだ。
「すばるさん！…あ、今日御幣島家任務でしたね。お疲れ様です」
「もう、ほんまに疲れたわぁ。肩痛くて痛くて」
細い指で頬を抑えて愚痴るすばるさん。
この人はどんなことをしても綺麗だから不思議だ。まぁ、当たり前なのだが。
「ふふ、そう言わずに頑張って下さい？すばるさんは女陰陽師最強なんですから」
「嬉しい事言ってくれるやないの。かわいい子ぉやねぇ」
「あ、でももちろんいつかは抜かしますよ？」
そう言うと扇子で口を押さえながら「またそないな事言う」と、笑っていた。
勿論、本気で抜かす気だ。
私の中で、すばるさんを抜かす事が一つの目標でもあるのだ。
「それで？どぉしたん？なんかいつもより元気無いでぇ？」
「そんな、分かります？」
そうなのだ。今日の朝、見た夢がどうも引っ掛かっている。
覚えていないんじゃ、悩むことも出来ないから困ったものだ。
「Aはんは、すぐ顔に出はるからなぁ」
「そ、そうなんですか？」
「せやなぁ。気付いてはれへんかも知れんけど分かりやすいなぁ。ほら、今も。言われてすぐ顔赤なってはるもんなぁ」
嘘。そんな事考えて無かった。
恥ずい。
「そんな事は良いんです！私の話、聞いてくれるんじゃ無かったんですか！？」
「あぁ、せやったなぁ」
話を変えるためにほとんど自棄で言ってしまったが、話す話なんて無い。
だって、覚えてないんだもん。
「あぁ、えっと。あのぉ、夢、なんですけど…。それも、余り覚えて無くて…」
「なんも覚えてへんの？」
「なんか、よく分かんないんです。でも、傘下の方に『しんどそうだった』って言われちゃって…ほんと、面目無いです」
「ふぅん」と少し考え込むすばるさん。
「まぁ、そない言うてもしゃあないからなぁ。覚えてへんのやったら、気にかける事や無いんと違う？」
「そう言われたらそうですね」
「せやでぇ？それに」
少し、意味ありげに笑うすばるさん。
「ぼぉ、としてたら逃げられてしまうぇ？」
「え？何の事です？」
「Aはんの好きな人位、見てたら分かるからなぁ」
「ふぇっ！？」
驚いた。そんな事言われるなんて。
それだけ言うと、すばるさんは楽しそうに帰っていった。
私は、勘久郎にばれてないかだけが心配になっていた。
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すばる様難い。本当に綺麗だと思う。(感想)
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水麟 - 紅 こべにさん» ありがとうございますっ！凄く嬉しいです！(満面の笑み) (2019年5月3日 16時) (
レス) id: 65c8c71a9b (このIDを非表示/違反報告)
紅 こべに - 面白すぎませんかこういうシリアス大好きです（真顔） (2019年4月27日 6時) (レス) id: 64e65a2b60 (このIDを非表示/違反報告)
水麟 - おりんさん» ありがとうございます！嬉しいの一言です！ (2019年4月1日 19時) (レス) id: 0dc0777a12 (このIDを非表示/違反報告)
おりん - 水麟さんの作品は全部好きやなぁ…（キラキラ） (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
おりん - え、何これメチャおもろ (2019年3月30日 11時) (レス) id: be6cccc8ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水麟 | 作成日時：2018年11月14日 16時
