王子様(黄) ページ39
黄side
しばらく飲んでいると、段々Aの
飲むペースも上がってきた。
…あれ?A酔ってる?
「昔さぁ、ディズニー連れてってくれたやん?
私が小学生の時。」
黄「行ったな。俺あの時ハタチとかやったな。」
ごくせんの時やったからなぁ。
「小学生の私から見たらさ、じゅんくんはすごく
大人で、優しくて、カッコ良くって…
王子様って本当にいるんやなぁって思ってた。」
黄「…あははっ、そうなんや。」
まずいって。そんな笑顔で、赤いほっぺで、潤んだ瞳で、そんな事言わんとって。
Aの事かわいい妹やって思ってたのに、そう思えんくなってまうやん。
「あの時うれしかったなぁ。ずっとじゅんくんが
優しくしてくれて、本物のお姫様になった気分
やったもん。」
黄「…A、そんなかわいい事言わんといて。」
「いつか…本当に…王子様が…来てくれたら…
いいなぁ………スーッ…。」
…えっ?!寝た?!寝てもうたん?!
あー、そういえば、しげも酔ったら寝るタイプって
言うてたな。
黄「お姫様、風邪ひくで?」
寝ているAをお姫様抱っこで抱き上げる。
うん、イケる。A小さくて軽いし、俺やって男やし
お姫様抱っこくらいイケるで。
Aとしげの部屋まで連れて行き、起こさない様
そっとベッドにおろす。
黄「おやすみなさい。お姫様。」
チュッとおでこに口付ければ、Aが微笑んだ様な気がした。
俺がAのおでこにキスした事……内緒やで。
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作者名:サマンサ | 作成日時:2021年1月14日 23時