続 ロ イ ヤ ル プ リ ン ス の 攻 略 法

ロ イ ヤ ル . ８２ ページ32

健人 side





勝利「ロイヤルが、お伽話の登場実物ねぇ…」


「不思議な話だよね。」


勝利「それもそうなんだけど…」









.









.









.









.





勝利「本当は、知ってたでしょ。」


「…そんなことないよ。」


勝利「健人くんのそういう大人っぽいとこ、僕は好きじゃない。」









.









.









.






俺の瞳を真っ直ぐ見つめて、

ポーカーフェイスな勝利サン。







懐かしいなぁ、なんて思うのはきっと俺ぐらいだろう。









.









.









.




忘れもしない。

シンデレラが、俺には見せない笑顔で王子に笑いかけたあの時。









王子の手を取って、駆けてく後ろ姿を

俺は何一つ出来ないで、ただ眺めていた。




.









.









.






《 君は、僕の大切な友人だ ____ 》



《 ゆっくりでいい。永遠に愛せる人を、一緒に探そう？ 》









.









.

















.





本当は、少しだけ

思ってはいけないこと、思ったんだ。







.









.









.





俺だけの、君になればいいのに…。





.









.









.









.






《 … 周りの大人は勉強、勉強と煩くてね。》




《 君といるときが、一番楽しいよ。》







.









.





運命なんて、そんなのいらない。

だから、





.









.









『 今は、いい。…お前の傍は、居心地がいいから。』









.









.









.









.







勢いで言ってしまったこと、

今では後悔してるんだ。







《 ははっ。本当、君は僕の最高の友人だよ 》









.









.









.









.



もし、俺が女だったら完璧に惚れていた。

男でも危なかったんだ。






.









.









.





「あの、人たらしが…」


勝利「なに？」


「別に 〜 。あ、Aちゃんは？」


勝利「玄樹と一緒なんじゃない？彼奴、ベッタリだし。」









.









.









.





膨らんだ頬っぺたにピッタリな、

冷たいアイスティーを押し付ける。









「ふふっ。オバーヒートしないように、ね？」


勝利「…ばか。」









.




天邪鬼な王子様に、

鈍感なプリンセスは合わない…かな？

ロ イ ヤ ル . ８３→←ロ イ ヤ ル . ８１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す