『粉っぽいアイドルやってます』5

◯粉ガールとクリスマス ページ8

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〜小瀧side〜








事務所に入ってから、




Aの居ないクリスマスを迎えたのは、




初めてだった。





こんなに静かなんやな。あいつがおらんと。







、




、







現場の状況と物的証拠、刺し傷から見て、Aのおとんを刺したのはAのおかん、蘭さんで、






蘭さんは頸動脈を自分で搔き切ったのでは無いかと見られているらしい。







無事Aの疑いは晴れ、マスコミもそれを嗅ぎつけたのか世間に報道した。






俺らのファンの子は最後までAを信じてくれてたみたいやった。






まあそれは、Aの日頃の行いのおかげやな。







小瀧「…目、いつ覚ますんやろな」







1月から始まるツアーに向けてリハをしている中、そんなことをポツリと呟いた。







桐山「…明日には、起きるやろ」






中間「…それもう毎日言ってんで照史」






桐山「っえ、…はは」







照史の苦笑いは、





妙に痛々しかった。









バンッ______！！！！









神山「うおっ、どないしたんマネージャー、」






濱田「汗だくだくやん、タオル貸したろか？」








マネ「おっ、あんなっ、！！！




ゲホッ！！ゴホッ！！！！！」






藤井「ちょ、落ち着きや、水水」






何やら只事ではなさそうな面持ちのマネージャーがスタジオに飛び込んできた。





そんなマネージャーに空っぽのペットボトルを渡す流星。わざとちゃうで。天然やねん。






マネ「って、何も入ってないやんけ！！！！





いや、あの、んなことより、」






、





、








小瀧「…目、覚ましたん？」









◯








目が覚めた時、ああ、これからどないしよ、






って、すぐ思うた。







メンバーの事。ファンの事。事務所の事。これからの生活の事。







、





、







…脱退の事。








看護師「気分はどうです？





どこか痛いところとか、無いです？」







そう優しく声を掛けてくれる看護師さん。






痛いところは、無い。






そんな事よりも正直、






、




、







ガラッッッ！！！






、



、







「「「Aっっ！！！！！！」」」








、



、







「…お腹空いた」








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