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#38 ページ40

「そ、それでその…ブレイズさんは、

守護神になって、Aランクに…」


「…ランク付けの時、魔力が少ないと言われてな。

Sランクには足りないと言われた。

………。

……私は…」


「…?」


僕が促すように首を傾げると、


「…捨てられるのが、嫌だった……!!

母にも父にも、日頃から…言われたことが出来ない『不良品だ』と言われて…

あの時、私は捨てられたんだ。

だから…逆らって、嫌われるのが…怖かった……。

今回も…国王様に……逆らいたくなかった…!!」


「そう……だったんですね…」


「しかし…国王様が直々に、「悪魔」を捕らえろ。

…と言うくらいなのだから、

どれほど凶悪な人間かと思えば…。

こんなに素朴で、純粋な人間とは…思わなかった」


ブレイズさんはそう言って、僕を見た。


「…だから分かんねぇんだよ」


そしてヴァルが会話に混ざる。


「何で人間1人に、こんな大事になるんだ?

この国に言えば、入国審査で引っ掛かるし…。

極秘で、ってことか?」


「極秘ってことは分かるが…。

何故なのか、それは私も分からない。

捕らえろと言われただけたからな…」


そして、掌サイズの水色の宝石をポケットから取り出すと、


その石は、キーンと音をたてた。


「…国王様、聞こえますか。

隣国を隈無く探してみたのですが、

目標は居ないようです。

既に、遠くに逃げたのではないかと。

…それでは」


「えっ…」

僕が呆気に取られていると、


「…私が聞いていたのは、

「悪魔」と呼ばれた人間だ。

見つけたのは、…心の優しい人間。

依頼された目標とは違う人物だ。

きっと…まだ見つかっていないのだろう」


「あ…ありがとう…!!ブレイズさんっ」


僕がお礼を言うと、ブレイズさんは顔を逸らす。


「別に、礼を言われることなど…」


「へぇ…照れてんのかー?

素直じゃねーんだな」


「黙れ眼帯」


「だから何で俺には差別的なんだよ!!」

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朔月(??)(プロフ) - クレキさん» ありがとうございます!!(*´▽`*)主もヴァルもクレキさんを愛します← (2019年5月28日 21時) (レス) id: 677fbe071b (このIDを非表示/違反報告)
クレキ - この2人の雰囲気が温かくて大好きです!主もヴァルも愛してます! (2019年5月28日 14時) (レス) id: ddf6620f0e (このIDを非表示/違反報告)
バキューム砂月(??)(プロフ) - kisaragi_gigoroさん» ありがとうございます!!(´;ω;`) (2019年4月23日 16時) (レス) id: 3aa50aad4f (このIDを非表示/違反報告)
kisaragi_gigoro(プロフ) - 尊きことこの上ない (2019年4月23日 11時) (レス) id: 69904253c9 (このIDを非表示/違反報告)
朔月α(プロフ) - レイアさん» キュ○べぇではないですね笑 (2019年3月30日 17時) (レス) id: ab8cd8723d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朔月α | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/082301153/  
作成日時:2019年1月15日 17時

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