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03. ページ4

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数学も英語も化学も。
まじで滅びろ、と思っている。

そんな中唯一
わたしが大好きな教科──。



「情報〜!」

「いぇーい!!」



伸びをしながら叫ぶと、
後ろの席の蜜璃がノッてくれた。
嬉しい。そして可愛い。



「合法的に授業中にスマホ触れるとか神すぎて……もう時間割は情報だけでいいよ」

「Aちゃん文字打つのすっごく早いものね! 両手でしゅたたたたーって!!」

「パソコンのタイピングは遅いのにね」

「無一郎シャラップ」



瞳をキラキラさせる蜜璃と対照的に
ポーカーフェイスでそう返す無一郎。

うちの学校にある情報では、
スマホを使いながら授業を進めていく。
もちろんYouTubeなんかは触れないけれど、
スマホを触れるだけでありがたき幸せ。



「常々思うのだが、おまえのスマホ依存症は行き過ぎではないかね。スマホを辞めた方が良いと思うのだが」



蜜璃の隣、そして無一郎の後ろで
ネチネチと口を動かしているのは伊黒。
よく噛まないなと尊敬する。



「スマホを辞めるなんて……わたしの生きがいが」

「スマホが生きがいなんて随分可哀想な人間だよね。ネットでしか楽しめないなんて」

「全ネット民に謝れください」



ネットが生きがいで居場所の子もいるんだよ。
主にわたしとか、わたしとか、わたしとか。



「こうなったら、いかに推しが尊くて素晴らしい存在かってこと、動画で無一郎にもわからせなきゃ………………」

「Aちゃん?」



バッグに手を突っ込んでゴソゴソ。
……あれ。



「……スマホがない……」

「え?」

「スマホがない!!!!」



置き勉していて軽いバッグは、
筆箱とスマホくらいしか入っていないわけで。
バッグの中はシャーペン1本と消しゴム、
三色ボールペンだけが入った筆箱ひとつ。


バッグに突っ込んでいた顔を
きっと無一郎のほうにやる。



「そういえば、わたしのスマホ無一郎が没収したままだったよね」

「え? あー……」



無一郎は少し思い出す素振りをして、
ゆっくりと口を開いた。



「没収して、机の上置いたままだ」



……………………。



「Aちゃん? 急に立ち上がって……え、ちょっとAちゃん!?」

「……おそらくスマホを取りに帰ろうと思ったんだろうな。あいつのスマホ依存度を見くびっていた」

「え!? お、追いかけなきゃ! 行きましょ、無一郎くん、伊黒さん」

「え、嫌だめんどくさい」

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楪 日織(プロフ) - さくらさん» さくらさん、コメントありがとうございます!! 前作も読んでいただけているなんて…全ての言葉が光栄で嬉しすぎます😭 引き続き頑張りますので、これからも応援していただけると嬉しいです~!🙌🏻 (6月16日 7時) (レス) id: ce3facaf56 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - こんにちはッッ!いつも見てます!!あなたは神ですか?夢主ちゃんと見てた映画に‥そのッッ「例え猫でも愛してやるよ。」の台詞がッッ無一郎くんの台詞がッッこれは感激してしまってコメントしましたぁこれからもガンバってくだせぇ😭(急な江戸っ子) (6月11日 20時) (レス) @page7 id: b75e9c1e96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楪 日織 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kasumi88/  
作成日時:2023年4月9日 19時

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