次の日 ページ33
「ねっ、むい…」
座ってコクリコクリと船を漕ぐ
「A…」
「んぁ…？」
半分寝ぼけて誰に話しかけられたか区別できねぇ…
「お〜…起きろ〜」
ぺちぺちと頬を叩かれ意識が覚めていく。目の前に広がる赤に心拍が早くなった。
切島…
「こないだは…悪かった…」
「いんや、別に切島だけが悪いわけじゃ…ないし…」
「だけど、Aの事まだ良く知らねぇのに…言いすぎた」
「だぁから気にすんなって、ずっとそんなしょげられてっとこっちもだるいわ」
「そ。そうだよな…また練習終わったらな！」
「おー…」
恋愛ってめんどくさいんだな…
目をつぶって横になる。頭の中でイメージして…イメージが固まったら飛び起きてそれを作る。
次々と現れる巨大な壁に満足はしたが、形成するスピードが遅く気に食わない。
また目をつぶって横になる。
これの繰り返し。
たまに土をデロッデロにして液状にして臨機応変に対応出来るように練習しとく。
洸汰…何してんのかな…
トプトプと液状にして操っていた土に埋まっていく。
「何やってんだくそAが！！」
BOOOOOOOM!!!!!!
「げほっ、ゴホッ……な、なんだよ勝己…」
「なんだよ、じゃねえわ！！土ん中埋まって死にてぇんか！！」
「え…？」
不思議に思って地べたを触ってみると平面じゃなくまるで波打った水面のような形になっていた。
「ご、ごめん…無意識だった…」
「気ぃつけろや」
個性の暴走…
小さい頃からよくある事。
「今日は…何もしない方がいいな…」
洸汰のとこ行くかな…と思って立ち上がったのはいいけど目眩でそのままよろけて倒れてしまった。
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作者名：サワークリーム | 作成日時：2018年5月13日 16時
