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「酔い冷めたし、大丈夫だから帰って」
剣持「....」
ドンッ
「ッッ...痛いだろ何すんだよ！！好きでない女に、こういう事すんなよ。勘違いする女だって居るんだぞ！！」
勘違いしたらいいじゃん。僕だけ見てたらいいじゃん....ずっと僕の傍にいるって約束して破ったんだ。痛い目見たいとわかんないよね？
剣持「あの日、篠原さんを傷付けてしまった事は謝ります。でも...貴方も僕との約束破ったじゃないですか」
「は？約束？私、アンタと約束なんてしてないだろ」
剣持「してくれたじゃないですか！！入学式の日、貴方は僕に....貴方だけは僕に手を差し出してくれた。何かあったら私が君を守るから。これからもずっと君の近くで..君の傍で守ってあげるって！！そう言ってくれたのになんで、僕を避けるんですか？僕は、ずっと....ずっと貴方とまたあの日みたいに会話したかったのに...あなたの笑顔が見たかっただけなのに」
違う...こんな酷いこと言うつもりなんてないのに....何で僕はこんな酷い言葉しか出ないんだよ。篠原さんだって....驚いて...今にも泣きそうな顔してるじゃないか
「あ、あれは約束なんかじゃない。」
剣持「えっ、？約束じゃないってなんですかそれじゃ、あれはどういう意味で」
「この際だからもう鈍感なアンタに教えてあげる。私は、アンタの事好きだった..入学式の日初めてアンタを見た時から...あん時のアンタは弱ちぃし...なよなよしてみんなに馬鹿にされてた。でもそんな姿すら当時の私は愛おしいと思った。でも！！アンタは、私を好きじゃないし....私の事なんて女として見てない...それを聞いた時アンタの顔なんて見たく無くなった、話したくなくなった....傍に居たいって言ったのだって少しでも近くでアンタの隣に立ちたかったただそれだけ」
篠原さんが僕を好き？そんなわけ....そんな仕草1度だって見せたことないのに...いや...違う。僕は知ってた。篠原さんが僕の事好きだってこと...僕の友達と話してるのを聞いていたんだ。篠原さんの好きな人が僕だって...それで僕はあの日恥ずかしくて...嬉しかったのに....天宮をすきだと言ってしまったんだ。
剣持「すいません....」
「もういいから、帰って...」
剣持「....最後に一つだけ、良いですか？」
「なに？」
剣持「何で篠宮なんて嘘ついたんですか？」
「お父さん達離婚したから元の姓に戻っただけ」
剣持「そうだったんですね。すいません」
「...別に、気にしてないしどうでもいい」
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作者名：7496 | 作成日時：2023年9月7日 8時
