. ページ10
「…あのね、」
やっと、課題もはかどってきた頃。
わたしはちゃんと言おうって決めて。
ペンをおいた手を膝の上においた。
「わたし、重岡とね」
そこまでいったら、わたしが何を言いたいのか分かったゆっちゃんは、相づちを打ちながら視線をノートに落とした。
「付き合おうって思ってる」
怖かった。
ゆっちゃんがどんなこと言うのか。
怖くて怖くてたまらなかった。
でも、ゆっちゃんは「そっか」って言うだけで。
「いいの？」
ゆに子「うん、」
ゆっちゃんは、少し考えて顔をあげた。
ゆに子「重岡くんが幸せならそれでいいや」
そう力なく笑ってわたしもそれに微笑む。
「ちょっとトイレ」って立ち上がったゆっちゃん。
はあ、よかった。
って安心した。
でもこれから、自分の気持ちに嘘つくことがどれだけ辛いのか思い知ることになるなんてわからなかった。
わからなかった。
.
ゆに子「ごめんね、」
わたしも考えてたから、ゆっちゃんが遅かったってことなんて気づかなくて。
全然、って座るゆっちゃんに目を向けた。
ゆっちゃんの目は真っ赤に腫れてて。
泣いてたってわかるのには時間なんていらなかった。
わたしは小瀧くんの前でも重岡の前でもボロボロ泣いちゃうのに、ゆっちゃんって強いんだって思いしる。
小瀧くんはゆっちゃんのそんなとこに惹かれたのかもしれない。
そう自分とゆっちゃんを重ねて虚しくなる。
まだ潤んだ瞳なのに笑ってるゆっちゃん。
ごめんね、ゆっちゃん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 813人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楓花(プロフ) - かっぱさん» ありがとうございます（笑）そんなに好きなら、もう少し短めに書けばよかったね（笑）でもふうかもこの作品は好きですよ？（笑）とりあえず、再開まではあともう少しなんで待ってもらってもいいっすか（笑） (2018年2月1日 23時) (
レス) id: 3e07948000 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱ - どうも！読み返しましたあー。切なすぎてやばい。何回読んでも切ない。もーーーーーー好きよ。これ。４人の誰かしらが辛い思いするともう毎回泣きそうになる。早く再開しろーーーーっっっっ！！！！！！ (2018年1月31日 22時) (レス) id: 8de31fda1a (このIDを非表示/違反報告)
楓花(プロフ) - ゆうなさん» ふーかちゃん！ありがとうございます！泣いてもらえるなんて…、嬉しいですっ！頑張ります。ありがとうございました。 (2017年3月12日 23時) (レス) id: 3e07948000 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 完結おめでとうございます。泣いて泣いて、きゅんとしました。しげおかくんと別れるところは涙がとまりませんでした。これからも応援しています。頑張ってください！！ (2017年3月12日 23時) (レス) id: c4862d62c3 (このIDを非表示/違反報告)
楓花(プロフ) - みーぽよさん» はじめまして。リアルな青春がかけたかなあ、と思います。なのでとても嬉しいです。ぜひ、よろしくお願いします。ありがとうございました。 (2017年3月12日 23時) (レス) id: 3e07948000 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふーのん | 作成日時：2017年2月24日 17時
