小瀧が好き。

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「あんなのっぽに彼女なんてできるかぁ、あほ」


なんて言いながら、教室の隅で体育座り。



「しげのばか」


重岡「俺…！？俺、なんもしてへんで！」



「藤井くん」


重岡「やっ！それは謝ってるやんかぁ！」



「いまはじめて、謝られた」





やばい、イライラする。

泣く、よりもムカついてくる。



昨日、なんでキスしたの。

意味がわからない。




神山「今日、できた彼女さんちゃう？」


「はぁー？」




重岡「ならさっ！俺らで調べよーや！」





しげがそう言うから、わたしたちは放課後小瀧を尾行することにした。




「小瀧、あのさ」



小瀧「…あ、おれ、今日一緒に帰れへん！ごめんな」


「…別に！あんたと帰りたいとか思ってへんし！」



小瀧「あっそ。可愛くな」







そう言って、バッグをもって教室から出ていく小瀧。


そうか、小瀧は可愛い子が好きなのか。




そう思った瞬間、じわりと涙がこみあげた。

でも、こんなとこでは泣けないから。




グッとこらえて、どうでもいい、と思うようにする。




重岡「こっそり行こうや」




小瀧の後ろをついてけば、やっぱりあの髪の長い子と一緒に帰る。


小瀧、鼻の下のびてるもん。

好きなんやなぁって。





また泣きそうになった。

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