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その後、何度もシャオロンからの要らぬ謝罪と弁解を沢山受け、気がつくとそのまま昼休みになっていた。
この時間までほぼ無視を決め込んでいたが、さすがに彼が可哀想に思えてきたので｢気にしてないよ｣と一言返す。
「ホンマに？ありがとうな！」
彼の太陽みたいな笑顔が眩しい。
こう見るとやはりシャオロンの顔は整っているなと思う。
彼の顔をまじまじと観察していると、不思議そうに見つめ返してくる。
「…？顔になんか付いとる？」
『ううん、なんでもないよ。』
「ふっ…なんやねん。」
少しだけ面白くて私もクスッと笑ってしまう。
彼は私の笑顔を見ると｢笑った…｣と小さく呟いた。
そういえば、今更だが外がなんだか騒がしい。
教室の入口に目を向けると、沢山の人が群がって中を覗いていた。シャオロンか鳥井でも見に来たのだろうか。
人混みの中から恥ずかしそうに一人の女の子が出てくる。
その女の子は私の目をしっかりと見ながら紙とペンを差し出してきた。
｢AAちゃん！ずっとファンでした！もし良かったらサインくださいっ！！！｣
『え、わ、私…！？』
「はいっ、活動休止するって聞いた時は本当に悲しかったんですけどこうやってお目にかかかれて光栄です！！」
彼女が勇気を持って口を開いたからか、それに続いて他の人たちもファンだと名乗ってくれる。
活動を休んだ今でもこうやって会いに来てくれるファンがいたことに驚きを隠せない。今までもこんな素敵な人達に応援して貰ってたんだ。
『みんな、ありがとう！いずれ活動再開したら皆のこともーーーっと幸せにするからこれからも応援よろしくねっ！！』
大好きなファンに向かってとびきりの笑顔を向ける。
そして、来てくれた子達の要望に応える為にサイン、ツーショ、握手など出来ることなら何でもやった。
今まで応援してもらった分はちゃんとお返したいもんね。
ひと通り終わり段々と静かになってくると、端の方で見ていたシャオロンが近づいて来る。
「やっぱAって本物のアイドルなんやな。」
『当たり前でしょ？』
｢なんかちょっとだけかっこよかったわ。｣
『ふふっ...ありがと。』
シャオロンの顔がほんのり赤くなっていたのは別の話。
よし、そろそろお弁当を食べよう。
実は先程、クラスの女子からお昼誘われたので、シャオロンと別れてその子達の元でご飯をたべる。
きりやんの作ったお弁当はめちゃくちゃ美味しかった。
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作者名：らあ。 | 作成日時：2023年1月2日 19時
