任侠には興味なし【d!】 (ページ32)

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13.色恋の白昼夢ページ32

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突然だが私は今、ホストクラブやメンズバーの並ぶネオン街に来ている。

というのも、今回はこの街の一角にある有名なホストクラブ【Daydream】に仕事の用があるのだ。

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時間は数日前に戻る。

私はまたもやコネシマさんに呼び出され、次なる仕事を言い渡された。

「A、今回はホストに行ってもらうけどええか？」

『ホスト...？』

「せや。実を言うとウチの組はホストクラブを経営しててな、【Nightwonder】っちゅうんやけど。最近売上が異常なほど悪くて、そんで、その原因を突き止めるためにホストクラブ【Daydream】に行って欲しいって訳や。」

『あの、なぜ別のお店に行くんですか？』

「そこがミソや。さっき言った店はな、ウチの店と敵対関係にあんねん。そんで調べてみたらうちの営業成績とは逆に鰻登りだったからな、」

『そこで潜入して暴くってことですね。』

「おお、さすがA。あの一応なんやけど、Aは酒とかある程度は飲めるか？」

『はい、その辺は問題ないかと。』

「おお、なら尚更ええ。既に【Daydream】にはウチの組の奴が一人潜入しとるから、Aはそいつに会ってこれを渡してきてくれ。」

手渡されたのは厳重に封をされた手紙のようなものだった。

「渡す相手はショッピって奴で、確か、タバコくれ太郎みたいな源氏名で潜んでるはずや。まあ、あいつはまだまだ新米やけどよくできる奴やから安心しい。」

『わかりました。必ず渡してきます。』

「頼んだぞ！！」

タバコくれ太郎の印象が強すぎて最後の方の話は頭に入ってこなかった。

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こんな訳で人生初のホストに行くことになった。

しばらく街の中を歩いていると目当ての店にたどり着く。

初めてのホストで正直どうしたらいいのか全く分からないが、入らないことには何も始まらない。

私は覚悟を決めて自動ドアの先へ進んだ。

『ア、アノー、初回なんですケド...』

「だ、大丈夫ですか？？」

『問題ないデス...』

やばいやっぱ緊張する。
エントランスはまだ静かだが、音が漏れてるのかうるさい音楽が聞こえてくる。

「えっと、初回のお客様ですね。どうぞお入りください。」

『は、ハイ...』

こんな調子でやっていけるのか自分自身でも不安になってきた。

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