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『かっ…返してください!!!ってか誰!何処から来たの?!!』


「…Aさん、落ち着いてください」


『いやいやいや、落ち着けったってそうはいかない!』


『…え』


いや、なんで私の名前知ってんの。


『お名前とご用件をどうぞ』


「ぼくはフョードル=ドストエフスキーです。貴女を貰いに来ました。…これでいいですか、。」


いや、貰うて??ワッツ??


『じゃあ私をここから出してくれるって事?』


そう問うとフョー…フョーなんちゃらサンは頷いた。


ここから出られるなんて思っても見なかった。


『…じゃ!支度してくるんで!!!』


「待っていますね」


…いやいやいや怖い!怖い!!絵本で見た王子様に似てるよ!だけど!!!!


…なにより、目にハイライト入ってない!!!


母の腹に置いてきたのか?!!


怖い怖い!!!


「…Aさん、貴女は手ぶらで大丈夫なのでお早めに…」


えええええ


迷う暇もないってか!!?


よし、逃げるか。


私は窓の上のフックに長い髪を引っ掛けて下に降りた。


「…何をしているのですか、Aさん」


『いやー、怖かったから逃げようかなー!!!と』







「そうですか。ではこうするしかありませんね」



カチャ



????え?右手首が冷たいアイススペシャルだよ?


『な、何これ』


「見てわかりませんか?手錠ですが」


『なんで』


「貴女が逃げるからでしょう」


そう言ってフョーなんちゃらは怪しげな目で笑った。


…塔のー上にー戻りたいーーー♪


…空から鉄の塊が来たーーーー♪


「さ、どうぞ」


いや!紳士だね!でも!いやだ!!


私は最後の悪あがきで地面に座り込んだ。


が。


効果なし。


紳士は私を俗に言うオヒメサマダッコで機内に乗せた。


…可笑しい…私は自由な身のはずなのに。



ーーーーーーーー



まぁもうどうでも良くなって髪を弄ろうとすると、


カチャ


「いてっ」


そうか、紳士と繋がってるんだった


なんか罪悪感。


『ごめんて』


「あー、血が出てしまいましたー。ぼくは貧血だからこのまま死んでしまうかもしれませんー。」


…君のその右手のナイフはなんだろうねー。自分でやったんじゃない?!!いま!


…真逆…☆

かよわい男を演じているのか!!!


更になぜか罪悪感なので


異能力で治してあげる事にした

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作者名:不夜城 | 作成日時:2023年1月16日 19時

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