01 ページ3
『かっ…返してください!!!ってか誰!何処から来たの?!!』
「…Aさん、落ち着いてください」
『いやいやいや、落ち着けったってそうはいかない!』
『…え』
いや、なんで私の名前知ってんの。
『お名前とご用件をどうぞ』
「ぼくはフョードル=ドストエフスキーです。貴女を貰いに来ました。…これでいいですか、。」
いや、貰うて??ワッツ??
『じゃあ私をここから出してくれるって事?』
そう問うとフョー…フョーなんちゃらサンは頷いた。
ここから出られるなんて思っても見なかった。
『…じゃ!支度してくるんで!!!』
「待っていますね」
…いやいやいや怖い!怖い!!絵本で見た王子様に似てるよ!だけど!!!!
…なにより、目にハイライト入ってない!!!
母の腹に置いてきたのか?!!
怖い怖い!!!
「…Aさん、貴女は手ぶらで大丈夫なのでお早めに…」
えええええ
迷う暇もないってか!!?
よし、逃げるか。
私は窓の上のフックに長い髪を引っ掛けて下に降りた。
「…何をしているのですか、Aさん」
『いやー、怖かったから逃げようかなー!!!と』
え
「そうですか。ではこうするしかありませんね」
カチャ
????え?右手首が冷たいアイススペシャルだよ?
『な、何これ』
「見てわかりませんか?手錠ですが」
『なんで』
「貴女が逃げるからでしょう」
そう言ってフョーなんちゃらは怪しげな目で笑った。
…塔のー上にー戻りたいーーー♪
…空から鉄の塊が来たーーーー♪
「さ、どうぞ」
いや!紳士だね!でも!いやだ!!
私は最後の悪あがきで地面に座り込んだ。
が。
効果なし。
紳士は私を俗に言うオヒメサマダッコで機内に乗せた。
…可笑しい…私は自由な身のはずなのに。
ーーーーーーーー
まぁもうどうでも良くなって髪を弄ろうとすると、
カチャ
「いてっ」
そうか、紳士と繋がってるんだった
なんか罪悪感。
『ごめんて』
「あー、血が出てしまいましたー。ぼくは貧血だからこのまま死んでしまうかもしれませんー。」
…君のその右手のナイフはなんだろうねー。自分でやったんじゃない?!!いま!
…真逆…☆
かよわい男を演じているのか!!!
更になぜか罪悪感なので
異能力で治してあげる事にした
34人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:不夜城 | 作成日時:2023年1月16日 19時