客席からの恋____そして、実った (ページ8)

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7．まだ実ってないリンゴページ8

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　「風花ぁ～。なんか、テンション、低くない？」

美亜ちゃんが、お弁当を食べながら言った。

「そう？いつもと同じだけど…。」

私は、いつもと同じように言ったはずだった。でも、美亜ちゃんは私をジッと見て言った。

「佐藤に、気づいてもらえなかった？」

「ううん。気づいてもっらたよ。『かわいい、似合ってる』って言ってもらえたよ。」

「他には？」

「なんで、ここでお弁当を食べてるかって。『サッカーを見るため？景色がいいから？好きなヤツがいるから？』って。」

美亜ちゃんはニヤリと笑って言った。

「ふ～ん。脈アリ。」

「えっ！？佐藤君が誰に！？」

「そりゃ、風花にを」

「は！？佐藤君が！？私に！？」

美亜ちゃんは私の口をふさいで言った。

「シ---ッ‼静かに‼」

美亜ちゃんは私が落ち着くのを待って、

「まぁ、れっきとした、『証拠』が無いし。」

「そうだよ…。」

　なんでか、そう納得する自分が悔しくなった。まだ、実っていないリンゴを捨てた気分になった。

　「てか、なんかサッカー始めない。佐藤もいないし。」

「嘘っ！なんで！？」

私たちは、キョロキョロして、佐藤君を探した。

　……でも、いない‥‥‥‥。

　‥‥‥‥‥‥ガタン‥‥‥。

　後ろから、ドアが開く音がした。

　が、そんなことはきにしなっかた。

すると、後ろから大好きな声が聞こえた。

「森」

後ろを振り向くと、佐藤君がいた。