むっちゃんに成り代わったけどなんか刀剣女士だった上に周りが亜種だった件について。 (ページ6)

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三話　肥前Side ページ6

今日は、先生と遠征に来ていた。
森の中を散策していると、叫び声が聞こえた。その声は、よく知っているもので。気づけば、声のする方へ向かっていた。

「って、先生は…?」

……見失った…何という失態…
結果、先生を探しつつ、声のする方へ向かうことにした。
ほんとに…あの人は目を離すとすぐ何処かへ行く…

「あ、肥前くん。」

「南海先生。ここにいましたか。」

「嗚呼。では、先に進もう。」

「あ、待ってください先生!」

「ん?嗚呼、すまないね。」

「単独行動は控えてください…」

「わかったよ。」

また消えられたら、たまったもんじゃない…
すると、頭上から叫び声が聞こえた。
声をあげたその影は、よく見知っているもので。

「うわぁぁぁぁ!!??」

「陸奥守!?」

「ひぜっ、受け止めろ!!」

「ハア!?」

その後の事は、よく覚えていない。
ただ、夢中で走って、受け止めた。
その後に、普段自分が言わないような言葉をつらつらと言って、無事かどうか確認していた。
ただ、怖かった。また、失ってしまうと考えたら、恐怖に包まれた。
だが、吉行は一言謝ると、気絶した。
頭を殴られたような感覚に陥った。
助けられなかった？？守れなかった？？俺は、また、失敗したのか…？

「肥前くん、取り乱すな。脈はあるから、折れていない。」

「せん、せ…」

「大丈夫。君は守れたよ。ほら、彼女の保護が最優先だ。本丸へ戻ろう。」

「はい。」

折れていない事を再確認して、抱き上げた。

ようやっと会えたんじゃ。今度こそ絶対に、

守り通す。