二十五話 ページ30
再び襖が開かれた。
いや圧倒的デジャヴュ…！！！ちな襖の向こうにいたのは南海先生だった。
「大変だよみんな!」
「どういた先生。」
先生が大変なんて言うなら相当なことだろうに。
「本当におもsン"ン"!!大変なことだよ!!陸奥守くんも来ておくれ!!」
「え」
えっ？？えっと…これは…私、外出ていいの？てか待って先生、今面白いって言った？？
「ああ、安心し給え!!主から許可は取ってある!」
さっすが先生！！用意周到！！てか、それはいいとして私動けんのかな？暫く動いてねぇからわかんね。
とりま立ってみるか。
結果
立てた！！存外普通に立てた！！しかも歩けた！！思ってたより普通！！そりゃ確かに人の身とは言え神様ですしお寿司！！回復はy(「早く!」アッハイ！！
「先生、どこに行くんじゃ?」
「お師匠の所さ!」
オシショウ？？？
──────────────────
連れて行かれた先は玄関だった。ちょうど別の部隊が行っていた出陣先から帰ってきていたところだった。ちなみに新撰組達は置いてきたよ。
いや、人口密度高っっ！！！
部隊の奴ら＋そこに来た私と先生で、狭い(一般の家と比べりゃ広い)玄関はそれはいっぱいになる訳でして。
その中に、一際低い頭を見つけた。あれは…
「主!きたよ!!」
「先生!!」
錦でした。なんで錦がいんだ？この時間帯なら、執務作業に追われてる頃合いの筈…
てか、なんか錦さんの後ろに妙に見覚えのある方がいらっしゃるんですが気のせいでしょうか？？気のせい？？木の妖精さんですか？？？そうですよね？？？そうであってほしいんですが？？？？
「むっちゃん、南海先生。改めて紹介するね!こちら、水心子正秀さん。君たちとは縁が深い刀(ひと)だよ!」
【せん、せい…勝、先生、だ】
なるほど。南海先生がお師匠と呼ぶのも頷ける。彼は……水心子正秀は、南海太郎朝尊が憧れた刀工であり、彼がいたから南海太郎朝尊は刀工の教育者となった。確かに、お師匠と呼ぶはずだ。
だが、本刀を見てみればどうだ。彼の纏う雰囲気は、坂本龍馬が相対した勝海舟そのもの。刀工水心子正秀の鍛えた刀の集合体ではない。勝海舟の持っていた、水心子正秀その一振りだ。
ならば、自分のやるべきことは唯一。
「水心子!久しいのぅ!!元気にしちょったがか!!」
ただ平然と、一振りの刀であると勘違いを装い、話しかけること。
の、はずだった
「……龍馬、か?」
え？？？？？？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 59人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鸞鳳 | 作成日時：2019年9月7日 1時
