十四話 ページ17
「……獅子王。」
「!!!」
なっ、鳴狐、お前………
喋れたのか！？←
てっきり喋れないもんかと思ってたわ！！
「なんだ鳴。」
鳴狐じゃなくて鳴呼びなんだ…
なんて考えは、鳴狐の次の一言によって打ち砕かれた。
「新入りの体は、楽しめた?」
「ﾌﾞｯ!!???」
何言ってやがんですかこの人は！？は！？私獅子王に何かされる予定だったの！？しかも鳴狐はそれ知ってたの！？獅子王って百合だったの！？見抜けねぇよ！！ただの金髪美少女じゃねぇか！！まぁ獅子王みたいな？美少女なら！？大歓迎だけどな！！？
「鳴狐!!紛らわしい言い方すんな!!」
「似たような、ものでしょ?」
「全然違ぇよ!!」
顔を真っ赤にして否定する獅子王。うん可愛い。そしてどこまでも涼しい顔をする叔父上。おい。アンタ彼女さん困ってるじゃねぇかよ！！自分の女を困らせんじゃねぇ！！
「…外傷は特になかった。もう殆ど治ってる。から、そんな怖ぇ顔すんなよ、肥前。」
「嗚呼。」
わあお、地の底から這い出たような声だね☆
そんなに嫁さんが傷つけられるの嫌なの！？この様子じゃ暫く出陣は無理そうだな……
「お前らなに女風呂の前で固まってんだよー。」
ソプラノに近いアルトの声がして、振り向くとそこには、私が刀剣乱舞を初めてから四年間、ずっと大事にして近侍を務めてもらっていた、御手杵の姿があった。
ｱｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧｧ！！！可愛いよぉぉぉ！！御手杵最高マジ天使！！！茶色い癖毛の長髪を緩いポニーテールで結んで、本体が大きい為抱えるように持つその手は華奢で、全体的にふわふわした印象を受ける。穏やか〜な子。
可愛いよぉぉぉぉぉ！！！今すぐ抱きしめてやりたいぃぃぃぃ！！！
「あ、新入りさん?俺は御手杵。よろしくな!」
うん可愛い。天使。ちょっと召されてくる。
「姫様!!勝手にいなくならんで下さい!!」
………誰？？？
Who is this man？
どちら様でしょうか？？いや確かに見覚えのある格好で聞き覚えのある声だけどさ？？まさかねぇ？そんな事あるわけ無いでしょ〜。
え、マジ？
「あ、明石〜。遅かったなぁ。」
「貴女が速いんです!!もう…心配かけんでください。」
マジだったぁ！！明石ってこんなきっちりしてる人だったっけ！？もっとだらーんとしてだるーんとしてるニー刀だったよね！！？こんな装束ちゃんと来て、刀ちゃんと差して御手杵の後付いてるような人じゃなかったよね！？亜種にも程があるよ！？
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作者名：鸞鳳 | 作成日時：2019年9月7日 1時
