紙飛行機 ページ10
*
「国見！！見て！！！…あれ？」
お昼前の授業が終わって少しした頃。
自信作を見せたくて国見の席に行くと彼は居なくて廊下に出る。
廊下の先の少し離れたところに彼はいた。
「国見！見てて！！」
私の大きな声に気づくと離れていてもわかる少し怪訝そうな表情。
手に待っていた紙飛行機を国見に向かってスイっと投げると一直線に飛んでいった。
「自信作！めっちゃ飛ぶ紙飛行機折れた！！」
紙飛行機は国見の方に当たり、ポトンと落ちた。
私の気持ちも真っ直ぐ届けられたらいいのに。
なんて思いながら小走りで駆け寄ると、彼は落ちた紙飛行機を拾い上げていた。
「ほんと、紙折って遊ぶの好きだよね。」
「折り紙ですー！」
彼のところまであと少し。
と言うところで国見は紙飛行機をすっと投げる。
「あっ」
紙飛行機はフワッと舞い、廊下の窓から外に出て飛んでいってしまった。
私の投げた紙飛行機は真っ直ぐ国見に。
彼の投げた紙飛行機は外に。
まるで私達の気持ちのようだなんて思ってしまった。
「なんかごめん」
「いや！こんなとこで投げた私が悪いし。取ってくるね」
少し申し訳なさそうな表情をみせる彼に自分の気持ちを隠すように私は去った。
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夏斗 - 凄くドキドキして最高でした。こんな素敵な作品をありがとうございました。 (3月31日 3時) (
レス) @page16 id: 73bfbf52f2 (このIDを非表示/違反報告)
名無し78716号(プロフ) - ほんとに素晴らしい作品でした…ありがとうございます (3月2日 23時) (レス) @page16 id: aab997e352 (このIDを非表示/違反報告)
とーうえ れーと - ありがとうございます。 (3月1日 21時) (レス) @page16 id: 52d6184189 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - 最高によかったです (2月28日 9時) (レス) @page16 id: 69d991c9f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：李雨*無気力なう。 | 作成日時：2024年2月28日 0時
