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第41話グレンside ページ14

「ちょっと、何をやっているの!」

真昼が叫んだが、その時にはもうグレンの右腕は《鬼呪》が練り込まれた刀を掴んだまま、宙をまっていた。

「…ああ、くそ。やっと頭がはっきりした。」

切断面から血が噴き出す。それを左手で押さていると、Aが目を覚ましこちらを見て、珍しく驚いていた。

だが、起きたならば

「おい、A!時雨達を起こして撤退するぞ!他の奴らもさっさと目を覚ませ!」

「え…あ、うん」

怒鳴るとビクリと身体を震わし、すぐに切り替え時雨達を起こそうとするが、目を覚まさない。

その間に真昼が慌てて駆け寄り、俺の腕を拾って血が吹き出している腕に押し付けてくる。

「は、早くしないと…今ならまだ接合出来るかも…」

確かに再生を始めたように見てたがその様子はとても人間のものには見えない

「嘘、嘘、接合しない…なんで、こんなことをするの!」

真昼の瞳から涙が零れる、もう、ほとんど人間味は残っていないように見えたのに、彼女が涙を流す。

「真昼ちゃん…」

Aが真昼のそばへ行くと、真昼は縋るように

「A、グレンが…!」

そんな彼女の顔を見つめ、俺は言った

「なぁ真昼、《鬼呪》の研究はもうやめろ。こりゃだめだ。」

「……」

「これじゃ俺たちは、力の上で馬鹿みたいに踊ってるだけだ」

「…違う」

「違わねぇよ。他の方法を考えよう。他にもなにか、道が…」

「ないわよ!」

真昼が怒鳴る。泣きながら叫ぶ。

Aも真昼に言う

「…じゃあ見つけようよ、その方法を」

「嘘。Aも知っているでしょう?」

「それでも、グレン達と見つけようとしちゃだめなの…?」

Aは何かを知っているようだったが今は気にしない。

俺は左手で彼女の震える肩に手を伸ばし掴む

そして言った。

「今度は俺が守ってやる。だから一緒にこい。真昼」

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設定タグ:終わりのセラフ , 柊暮人   
作品ジャンル:恋愛
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煌めく爽良(プロフ) - 亜純さん» ありがとうございます! 更新はなるべく早くしたいと思いますので頑張ります。 (2017年8月22日 17時) (レス) id: b9a6ac072e (このIDを非表示/違反報告)
亜純(プロフ) - 更新頑張って下さい!応援しています! (2017年8月22日 11時) (レス) id: f65f9d6e58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:煌めく爽良 | 作成日時:2017年8月3日 22時

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