〜城内試験(2)〜 ページ31
「志願者みんな審査期間中は城にいるんだよね?」
「あ、はい!泊まりがけで」
木々がそう聞けば、少し固めの返事をする白雪。
『じゃあ、その間白雪の部屋で寝泊まりしよっかな』
「試験何するんだろうなー。な!ゼン!」
「知らん…それより、白雪の邪魔してどうする」
『痛ッぁぁ、ちょ、ゼンがぶったんだけど』
ミツヒデは、ゼンの肩に腕を回しゼンの横にクレアが嬉しそうに、両手を広げ白雪に抱きつこうとすれば、ゼンに頭を小突かれたようだ。
「そんな強く叩いてないだろ」
『痛いよー。しーらゆーきー』
「まぁまぁ、クレア。もしお前が試験期間中に部屋に居たことで、試験を落とされたら白雪が城で働く事出来なくなるんだぞ、なぁ、木々」
「クレアはそれでもいいの?」
膨れているクレアにミツヒデと木々の言葉を聞いて、クレアは白雪をちらりと見た。
「試験内容も、まだ知らないし会いに行けそうだったら会いに行きますよクレアさん」
「白雪の方が大人だろうが。クレア、お前も見習え」
それよりお前、あいつの見張りはどうした。と、告げたゼンにクレアは、バレたかとばかりに可愛く舌を出してから、ゼンに文句を垂れる。
『別にいいでしょ、少しぐらい。白雪の応援したかったんだし、それともあたしだけ、のけ者にしたかったんだゼンったら酷い、鬼ー』
「ありがとうございます!クレアさん、頑張りますね」
「鬼っておまえなー。お前はただ、白雪に抱き着きたかっただけだろ」
『じゃあ、ゼンも抱きつけば?』
にやりと笑ったのを見逃さず、口をひきつらせたゼンにやばいと感じたクレアは、白雪から離れると、脱兎のごとく木の上に避難した。
「降りてこい、クレア…」
『いーや。白雪それじゃあ、頑張ってね!応援してるからっ!』
「あ、こらっクレア…って行ったか」
クレアは、白雪に大きく手を振ってから木を伝って城の中へと消えていった。
「よし、じゃあ行ってきます!」
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紅羽(プロフ) - 侵入者(2)の最後の方のハルカ侯爵の台詞で「第二王子付き側近の」のあとの夢主の名前が変換されていませんでしたよ!とっても面白いです!これからも応援しています!! (2018年8月2日 13時) (レス) id: de0e7143c3 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - 図書館戦争の続きが気になります (2017年8月28日 12時) (レス) id: 4d7851a43c (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - ゆりなさん、コメントありがとうございます!いまは、少し更新をお休みしてますが、これからも応援宜しくお願いします! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりな(プロフ) - 何回読んでも飽きずに楽しませてもらいました!!途中にある絵も最高でした!オビかっこいい。。。クレアさんの書く作品大好きです。これからも応援してます! (2016年4月2日 21時) (レス) id: 46ce333a3a (このIDを非表示/違反報告)
クレア(プロフ) - かぷさん» 応援ありがとうございます!読みやすいと言っていただけて光栄です!私の小説から原作を好きになって頂けたんですか!感謝感激です!これからもコメント頂けると嬉しいです! (2016年2月12日 1時) (レス) id: 4a23c0f44d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:クレア | 作成日時:2014年10月7日 0時