心の欠片。‐4【短編集】 (ページ10)

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笑うことが、俺の使命だと思った。

どんなに辛いことがあったとしても、それを見せないことが、メンバーを悲しませないこと。

それしか思いつかなくて。

“後輩グループがデビューすることになった”と聞いた時。

“Snow Manってデビューできないんじゃない？”と聞いた時。

俺のせいだと思った。誰かに言われたわけではないけれど、自分のせいだと。

“Snow Man、グループ活動無期限休止”

テレビでそんな報道が流れた時、それが確信に変わった。

今までは通常通り、稼働していたグループメールも、その日を境にパタリと動かなくなった。

『…阿部ちゃんっ、』

「ふっか、ごめんね。俺のせいで、みんな、」

『…なんでそんなこと言うの、』

「ごめんね、俺のせいで、」

治療を続けていく中で、無になる瞬間があると気づいた。

何にも縛られなくなった今、未来のことを考える余裕なんてなかった。

ふっか、佐久間、翔太、舘さん、ひかる、ごめんね。

そう心の中で言った時、パタリと意識が飛んだんだ。

ごめんなさい、ごめんなさい、って、何度も。

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