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あれから、どれだけの月日が流れたのかな。
淡々と過ぎていく毎日が恐ろしく、何をすることも億劫になり。
貴方が隣にいないことだけが、怖くて仕方がなくて。
久しぶりに自分の顔を鏡で見た時、笑えなかった。酷かった。
今日も向かうのは、“行き慣れてしまった”病院。
ここで面会時間、ギリギリまで居ることが日常。
それ以外、何をしていいのか分からなくて。
あの出来事から、何をしたらいいのか、考えることを少し放棄していた。
ガラガラ
静かにいつも通り、病室のドアを開ける。
少し俯き加減で部屋に入ると、しばらくそのまま。
顔を上げれば、目を閉じたままの阿部ちゃんに目を向ける。
ひんやりとした手をどうにか温めたいと、軽く握ってみる。
何の反応もなし。まあ、いつも通りか。
『…阿部ちゃんっ、？』
久しぶりに目を開いてくれて、ほんのり笑ってくれた。
いつもの、あの笑顔で。
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作者名：はるけいとつ | 作成日時：2023年7月5日 18時
