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「……実はさ、」
阿部ちゃんが語ってくれたのは、グループを結成した時からのこと。
俺が見た光景が、今までに何度もあったこと。そして、
アイドルとして、まだまだ活動していたい、と。
でもあの時のあの言葉が蘇り、悲しくなった。
変えられない現実が、そこにあることを知ったから。
でも、簡単に諦めたくはない。
きっと阿部ちゃんも、いろいろなことを理解しているから、出た言葉だと思う。
『…6人じゃないと俺らじゃないからね、』
「……ありがとう、嬉しい、」
改めて聞いた話を理解することは、簡単ではない。
もちろん、何もかも全て肯定なんて、それも難しい話ばかり。
でも、彼をサポートできるのはメンバーである、俺ら5人だけだと思う。
『…ゆっくり、進んでいこう、』
「……うん、そうだね、」
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作者名：はるけいとつ | 作成日時：2023年7月5日 18時
